中国安徽省にあるリチウム電池製造会社の作業場に展示されたリチウム電池。2020年11月14日撮影 (STR/AFP via Getty Images)

中国企業、カナダのリチウム資源会社に出資 安全保障上の懸念も

化学品メーカーの四川雅化実業集団は17日、子会社の雅化国際投資発展を通じてカナダの資源開発会社ウルトラリチウムの株式13.2%を500万カナダドルで取得すると発表した。中国企業によるカナダ企業の買収は国家安全保障を脅かしかねないとの指摘がある。

両社が締結した取引により、雅化国際投資発展はオンタリオ州で2つのリチウム鉱山プロジェクトを有するウルトラリチウムの子会社の60%の株式を取得することになる。四川雅化実業集団によると、合弁事業により年間20万トンのリチウムを生産する能力を持つリチウム精鉱と加工工場が建設される予定だ。

1月には中国の国有企業・紫金鉱業集団がカナダの資源企業ネオ・リチウムを買収している。カナダでは買収が国家安全保障を脅かす可能性がある場合45日以内に審査を開始することになっているが、当局はネオ・リチウム買収案の審査を見送った。カナダ野党の保守党は、国家安全保障上の見直しをトルドー首相率いる与党・自由党に求めていた。

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