高級団地「嘉里華庭」のイタリア人住民が封鎖を突破して外へ出て当局の封鎖に抗議をした様子を捉えた動画。(ネットユーザー提供)

イタリア人が封鎖に「抗議」 大使館の圧力で警察撤退=上海

中国・上海在住のイタリア人が24日、2カ月続く封鎖に耐えられず、バリゲートを突破し、警察官と対峙した。イタリア大使館の圧力で警察は撤退した。

事件が起きたのは、上海市長寧区の富裕層が住む住宅団地「嘉里華庭」。そこに住むイタリア人住民は封鎖への不満を訴え、当局に抗議するために団地を飛び出したという。

事態鎮圧にパトカー4台が現場に駆け付け、イタリア人住民はしばらく警察官と対峙した。その後イタリア大使館の職員が現場に到着し、警察はやがて撤退した。団地も閉鎖を解かれたという。

中共ウイルス(新型コロナ)の感染拡大で、3月28日から封鎖が続いている上海市は、6月に封鎖の全面解除の見通しとなっているが、依然として厳重な閉鎖措置が続いている地域も多い。

香港の民間メディアが4月中旬に「上海在留外国人950人を対象」に行った調査では、約5割が1年以内の上海退去を検討中と答えていた。

(翻訳編集・李凌)

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