消毒薬を大量散布、部屋が水浸しに 中国SNSから反発の声

2022/05/11
更新: 2022/05/11
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中国のインターネット上で防護服姿の防疫スタッフが陽性と確認された住民の家に、消毒液を吹きかける様子を捉えた複数の動画が拡散され、物議を醸している。

冷蔵庫の食材もすべて廃棄するという。部屋が水浸しになるなどの被害が出ている。

ネットユーザーが投稿した動画には、黒竜江省のある「濃厚接触者」が隔離施設から帰宅後、家中のものが全部なくなっていた様子が映っている。

冷蔵庫の中は空っぽにされ、洋服、カーテン、寝具、現金約6000元(約11万6000円)がなくなっていたという。

「苦情を申し出たが、どこも相手にしてくれない」と同市民は動画の中で憤慨した。

ネット上には、消毒液の大量散布による健康への影響などを懸念する声や、「白昼堂々、これが消毒殺菌か?それとも強盗なのか?」など反発の声が上がっている。

米ラトガーズ大学の分子生物学者、リチャード・エブライト(Richard Ebright)氏は米ラジオ・フリー・アジア(RFA)に対し、「中共ウイルスは呼吸器を通じて感染する。環境表面の消毒がウイルスの伝播を抑えられるという証拠はない」と指摘した。

中国の防疫政策は人権侵害

中国の元人権活動家でシカゴ大学客員教授の滕彪氏は、「臨時隔離施設への恣意的な連行も、家に入っての殺菌消毒も、中国の防疫政策の多くは違憲であり、人権侵害だ」と指摘した。

華東政法大学(上海市)の法学教授である童之偉氏も8日、当局の防疫政策を批判する意見書を中国版ツイッターのウェイボー(微博)に投稿した。

「市民を強制的に隔離施設に送るのは違法、市民の家に強制的に上がり込んで消毒する権利はない」と主張した。

しかし、同意見書はすぐに削除され、童氏は微博での投稿を禁止された。

中国の習近平国家主席は5日の会議で「ゼロコロナ」を堅持する方針を改めて確認し、「防疫方針を疑い、否定する全ての言動と断固戦う」と強調するなど、異論を許さぬ姿勢を示していた。

WHOのテドロス事務局長は10日、「中国のダイナミックゼロ政策は持続不可能」との見解を示し、再考を促した。

(翻訳編集・李凌)