未来は今から始まる(四)

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アカデミック美術の誕生

ルイ14世の時代に建てられたパリ国立高等美術学校「エコール・デ・ボザール」は、引き続き正統派美術の系統を受け継いでおり、19世紀末になると、アカデミック美術画家たちは「正確な写実」へさらに邁進し、高度な技術と繊細な絵画が当時の時代の潮流となりました。

 

(ウィリアム・アドルフ・ブグローの人物絵「A Childhood Idyll」:パブリックドメイン)

 

フランスのアカデミズム絵画を代表する画家ウィリアム・アドルフ・ブグロー(William Adolphe Bouguereau、1825–1905)は神話や天使、少女を題材とした繊細で甘美な絵画を多く残し、独特の画風をみせています。

アカデミック美術は、ルネサンス期の絵画を超えた技法で人物絵画をさらなる別の境地へと導きました。しかし、撮影技術の誕生と発展により、写実絵画も徐々に主流から外れてしまったのです。
 

現代の人物絵

20世紀になると、人物絵は全く別のものとなりました。

印象派とポスト印象派の画家たちの絵の人物はもはや原型を留めていません。アルベルト・ジャコメッティ(Alberto Giacometti、1901-1966)の針金のように極端に細く、長く引き伸ばされた人物彫刻をきっかけに、現代風の人物画の道筋が出来上がりました。科学革命や高度経済成長期を経て、人類の世界観と生活方式は、天地がひっくり返らんばかりに変化しました。これに伴い、人類による生命への認識も180度反転しました。

 

(アルベルト・ジャコメッティと細い人物の彫刻:パブリックドメイン)

 

チャールズ・ダーウィンの「進化論」が主流社会に承認されるようになり、人々は、自分たちはサルから進化し、死後、土に返ることを固く信じるようになったのです。この頃から、人類は生命に対して、悲惨な解釈を持つようになりました。

このような意識革命はたった300年余りの間で形成され、世界中に広まり、そして今、定着しました。20世紀に入ると、人類はもはや別の生き物となったのです。
(つづく)

(翻訳編集・天野秀)

夏祷