紫外線から肌を守るために、常に日焼け止めを塗ることは大事です。(Shutterstock)

30年間、水だけで顔を洗い続けてきた女医の美肌秘訣(2)

(続き)

小麦肌の促進から徹底した日焼け対策まで

私は子供の頃、日光アレルギーで、海辺で長時間過ごしたり、ハイキングや運動会で一日中外にいると、翌日必ずベッドで寝たきりになってしまったため、「紫外線対策」は欠かせないものでした。紫外線が肌に何らかのダメージを与えることは、今では常識ですが、数十年前はまだ「健康のためには、もっと日光を浴びるべき」というのが常識でした。

私の小学校は伊豆にあり、毎年夏になると宿題で10回以上海に行かなければならなかったのですが、いつもサボってました。紫外線の悪さを知っているからではなく、単純に肌が炎症を起こすと痛いから、太陽が嫌いだったのです。

夏場は日の当たらない場所に隠れるようにしたり、帽子をかぶって日差しを防いだりしていました。

高校では、学校のハイキング部に入りました。洗顔できない山の中でも、日焼け止めだけは塗っていました。当時の日焼け止めは、肌に白いスクラブのような跡が残るのですが、こっそりつけていました。大学で運動部に入ると、全身に日焼け止めを塗らなければならなくなりました。しかし、それでも白いジャージから日差しが透けて、背中に下着の跡が残ってしまうのです。

そこで、白い服では日差しを防げないことに気づき、代わりに色のついたスポーツウェアを着るようになったのです。今でこそ「顔以外に首や体にも日焼け止めを塗る」「日除けには黒い服がいい」というのは常識ですが、当初は経験によってしか得られない知識でした。

ちなみに、日焼け止めは洗顔したての顔に塗らなければならないと思われがちですが、メイクをした顔にも塗ることができます。患者さんの多くは、「本当に肌を傷めないのか」と聞きますが、 私は笑顔で「もちろんです!それを30年続けてきたのです」と自信を持って言えます。

貧血や栄養不足で肌が弱くなっていた医師時代

医師になって、病院に勤め始めた当初は、とても忙しい日々を過ごしていました。仕事を始めると食事を忘れることが多く、家に帰っても疲れているため、夕食を食べずに寝てしまうことが多々ありました。今思えば、この時期の栄養管理は失敗していたと思います。

また、仕事が不規則なせいなのか、毎月必ず生理痛と貧血に悩まされていました。月経の出血量が多くて対処できず、30代で体調を崩してしまいました。病気になる前は、貧血を抑えるために鉄剤を注射していましたが、3度の子宮内膜の手術からは逃れられませんでした。そこで、自分のルーティンについて深く考えるようになったのです。

病院では、私と同年代の女性は、同僚に負担をかけたくない、休んだら他の人の仕事が増えるのではと心配し、自分の健康を後回しにすることが多いようです。しかし、規則正しい食事と適切な休養は決して見落としてはならないことです。それ以来、3食しっかり食べるだけでなく、可能な限り自炊してスープを作るなど、健康に気を遣いはじめました。やはり、自分で作ったスープが一番美味しいです。

(つづく)

(翻訳編集:香原咲)

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土いじりをすると手が荒れる──。家庭菜園を楽しむ人にしろ、プロの農業者にしろ、なぜか土に直接触れると手が荒れる。そして、そのことは当たり前のこととして一般に受け止められている。子供たちに農業体験をしてもらう企画がテレビ番組で紹介される場面でも、畑で種播きしたり、苗を植えたり、あるいは収穫するとき、子供たちはビニール手袋をはめたうえ、さらに軍手をはめて参加する様子が映し出される。いま日本の農地は、素手で入ってはいけない危険地帯になっているのだ。