(Photo by Philip FONG / AFP) (Photo by PHILIP FONG/AFP via Getty Images)

サッカーW杯、日本代表応援団が「片づけブーム」起こす 中国ネットユーザも言及

熱戦が繰り広げられているカタールサッカーワールドカップで日本代表はドイツ、スペインという強豪を下し、首位で決勝トーナメント進出を決めた。歴史的勝利のみならず、日本のサポーターたちの試合後の行動にも視線が注がれている。

日本代表がスペイン戦で勝利を収めたのち、何十人もの日本のサポーターがスタジアムに残りゴミ拾いをしている様子が海外メディアに映された。SNSでは「教育や道徳水準の高さゆえ」「リスペクトする」など支持を示すコメントが多数あがった。

FIFAワールドカップ運営の公式ツイッターアカウントも「彼らにとって素晴らしい勝利の後、片づけをする日本代表のファンには敬服する」と書き込んだ。カタールの大会運営委員会はその貢献度を称え、日本のサポーターを表彰した。

「誰か拾ってきれいにしてくれないかと待っていても誰もやらないから、自分でやった方が早いと思った。ただそれだけ」と、日本のサポーターはロイター通信の取材に語った。

別のサポーターは「立つ鳥跡を濁さず」のことわざから「来たときよりも帰るときは更にきれいにして帰るというのが、我々の子供のときからの教え」と述べた。

11月26日のコスタリカ戦前日、森保一監督は記者会見でゴミ拾いについて質問を受けた際、「日本人にとっては当たり前のことだと思っている」と答えた。

豪メディアSBSはこうした清掃について「大会で最も印象的な出来事」と報道。在豪日本人サッカーコーチのコメントとして「日本は礼儀や相手への尊敬を重んじている」と紹介している。

期待は白紙を掲げた若者

「清掃は清掃員の仕事だ」「人気獲得のためのパフォーマンス」といった批判も国内外でみられるが、日本人サポーターたちの行動は模範的と捉えられ波及効果をもたらしている。モロッコやガーナ、サウジアラビアなどの応援団も試合後、積極的にゴミ拾いを行ったという。

ベスト16入りした日本代表の次の試合は5日深夜(日本時間6日深夜0時)から開始されるクロアチア戦だ。侍ジャパンの躍進に注目が集まるなか、日本サポーターたちは善行を通じて大会を盛り上げている。

中国のネットユーザーも日本サポーターの行動に感銘を受けた模様だ。「日本人は世界で最も素養が高く、どこに行っても尊敬されている」「日本の街にはごみ箱がない。皆ゴミを袋に入れて持ち帰っていたことをのちに知った。その自律心には脱帽した」

いっぽう、日本人の行動と中国人の行動を比較して、共産党体制の腐敗した社会の影響を論じたユーザーもいる。

「同じ黄色人種のなかでも日本人は素晴らしい。中国人もそうだったが、長らくの共産党政治で自己中心的、惰弱(無気力)で無分別になってしまった」

「雲泥の差だ。中華民族は長期にわたる情報封鎖や愚民政治で、嘘つき、自分勝手、拝金に走り信用を失うようになった。希望は、白い紙を手に持つ若者たちに託されている」

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