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台湾総統「緊張の責任は中国に」、米国で講演

[台北 31日 ロイター] – 台湾蔡英文総統は、中米訪問の経由地である米ニューヨークのシンクタンク「ハドソン研究所」が30日に開催したイベントで講演し、緊張の高まりの責任は中国にあると述べた。総統府が講演の抜粋を公表した。

それによると総統は、「中国は意図的に緊張を高めているが、台湾は常に慎重かつ冷静に対応しており、台湾が双方の関係において責任を果たしていることを世界に示している」と述べた。

イベントに参加したハドソン研究所のシニアフェロー、ヌリー・ターケル氏によると、総統は、中国が台湾の民主主義を武力などを用いて破壊しようとする場合、米国は台湾側に付くと中国に明確に伝えることを希望すると述べた。「蔡氏は挑発的な態度を取ることなく、非常に明確なメッセージを発していた」という。

また米政治ニュースサイト「パンチボールニュース」によると、総統はニューヨーク滞在中にハキーム・ジェフリーズ下院議員(民主党)と会談した。

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