米 台湾への140億ドル武器売却を一時停止

2026/05/23
更新: 2026/05/23

米国のホン・カオ海軍長官代行によると、米国はイランに対する軍事作戦に十分な弾薬を確保するため、台湾への140億ドル(約2兆円以上)の武器売却を一時停止した。

カオ氏は木曜日に行われた上院歳出委員会国防小委員会の公聴会で、この一時停止を明らかにした。同氏はミッチ・マコーネル上院議員に対し、この措置は米国によるイランでの作戦名である「オペレーション・エピック・フューリー(Operation Epic Fury)」のために必要であったと語った。

カオ氏は「現在、エピック・フューリーに必要な弾薬を確実に確保するために一時停止している。なお、弾薬自体は十分に手元にある」と述べた。また、対外軍事売却は「政権が必要と判断した時点で」再開されると付け加えた。

海軍長官代行は、最終的な決定はピート・ヘグセス国防長官とマルコ・ルビオ国務長官に委ねられていると述べた。これに対しマコーネル氏は、武器引き渡しの遅れがインド太平洋地域における抑止力を弱める可能性があると警告した。

トランプ大統領は、売却の保留について異なる説明をしている。先日のフォックスニュースのインタビューで、中国共産党党首の習近平との会談後、トランプ氏はパッケージをまだ承認していないと語った。

トランプ氏は「どうなるか様子を見る。承認するかもしれないし、しないかもしれない」と述べた。

同氏は、これらの武器を中国との潜在的な「交渉のカード」と表現した。

台湾側には、延期に関する正式な通知は届いていない。金曜日、台湾総統府の郭雅慧(カレン・クオ)報道官は、政府は武器売却の変更に関する情報を一切受け取っていないと述べた。

台北で記者団に対し、郭氏は「現時点では、米国がこれらの軍事売却を調整しているという関連情報は受け取っていない」と語った。

台湾の国防部(国防省に相当)も、延期の通知は受け取っていないことを確認した。米国の方針を引き続き注視し、売却が計画通りに進むよう緊密な調整を維持していくとしている。

ワシントンの台北駐米代表である兪大㵢(アレクサンダー・ユイ)氏は、これに先立ちパッケージの承認を求めていた。日曜日に放映されたCBSの番組『フェイス・ザ・ネイション』で、同氏は強力な防衛力が紛争の回避に役立つと語った。

兪氏は「戦争の勃発を防ぎたいのであれば、台湾が強力であり、自衛能力を備えていることが最善だと考える」と述べた。

この一時停止は、2月28日にイラン紛争が始まってから12週間以上が経過したタイミングで行われた。米軍は、4月上旬に停戦に入った戦闘の中で、多数のトマホーク巡航ミサイルやパトリオット迎撃ミサイルなどの兵器を消費した。

ヘグセス氏は、兵器が枯渇するという懸念を否定している。先週の下院議員への証言で、同氏はそうした見方を「愚かで、不必要に大げさなものだ」と一蹴した。

ヘグセス氏は議員らに対し、「我々は自分たちが何を持っているかを正確に把握している。必要なものは十分に揃っている」と語った。

また、この議論に詳しい政権関係者によると、ホワイトハウスは80億ドルから100億ドルの追加予算を要請する準備を進めており、その大半はイランで消費された兵器の補充に充てられるという。

承認されれば、今回の140億ドルの台湾向けパッケージは、米国が台北の防衛能力強化への取り組みを続ける中で、昨年末に承認された110億ドルの売却に続くものとなる。

米国の対台湾政策は、1979年の台湾関係法と法的拘束力のない「六つの保証」に依然として規定されており、ワシントンは台北との非公式な関係を維持しつつ、防衛的な支援を提供している。

北京(中国共産党政権)は、民主的に統治されている台湾を自国の領土であると主張しており、島の統治権を握るための武力行使を排除していない。

米当局は、パッケージの検討を再開するスケジュールを発表していない。政権側は、軍事的な準備態勢の要件と、より広範な戦略的ニーズに基づいて判断を下すとしている。

James Xu