日月潭 One Day 旅行【ディープな台湾探見】

日月潭(リーユエタン)は、台湾の中央に位置する台湾最大の湖です。多くの観光客は明るい湖の美しい景色を見るために夏にやってきますが、実は春先に、霧に包まれて山水が互いに映り合う幻想的な景色には、めったにお目にかかれないため、絶景スポットとなっています。

早朝、サップ(大きめのボード:その上に立ちパドルを漕いで水上を進む)に乗って日の出を迎え、まるで山水画に描いたような美しい景色を堪能しながら、湖上を散歩してみませんか?

日中は、自転車に乗って自由気ままにサイクリングロードを走り、数々の観光スポットや湖の景色を360度満喫できます。夕方や夜には地元の民宿で、神秘的な湖の夜景を眺めながら、原住民の文化を体験し、美食や手工芸品を楽しむことができます。

湖上散歩しながら日の出を迎える

早春には、暖かい空気が水面から昇るため、霧が立ち込めます。サップに乗って湖の中心まで行き、霧の中から日の出を迎えましょう。太陽の光に照らされてきらめく水面、ゆっくりと昇る金色の太陽、都会の喧噪から離れ、大自然に包み込まれて身も心もリラックスし、時間が経つのも忘れてしまいます。春こそ、日月潭を訪れる最も美しい季節と言えるでしょう。

日月潭浪人槳堂立槳体験センターでは、観光客がサップに乗って湖上散歩する夢を実現するために、パドルの漕ぎ方・乗り方など、初心者向けのレッスンを用意しています。コーチが最適な場所まで案内してくれるので、心配することなく幻想的な風景を堪能できます。

日中は湖の周りをサイクリング

日月潭には、湖を一周する全長約30キロのサイクリングコースがあり、世界の美しいサイクリングロード・トップ10に選ばれました。日月潭では電動アシスト自転車をレンタルすることができ、子どもからお年寄りまでが自分に合ったサイクリングコースを選び、わずか30分、数キロの距離で、水社ダム、永結橋、同心橋、向山ビジターセンター、向山懸臂式観景台などの人気スポットを楽しむことができます。

・水社ダム―恋人の橋、ウェディングドレスダム

最初のスポットは、「恋人の橋」「ウェディングドレスダム」として知られる「水社堰堤公園」です。ここは木製の歩道橋で、湖と一体化するため、手すりはなく、安全面から歩行のみとなっています。春風を感じながら木道を歩いたり、堤防の芝の上で休んだりして景色を楽しむのもとても気持ちいいです。

緑の山々と緑の水が織り成す景色は、多くの人を魅了し、ウェディングフォトの撮影地としても人気です。春の日差しを浴びながら恋人とロマンティックなひと時を過ごしませんか?

・永結橋、同心橋―サオ族のロマンス

永結橋―永遠を結ぶ、同心橋―心を一つに。ここはその名前の通り、恋人たちが永遠を願う観光スポットです。永結橋は優美なアーチで、同心橋は台湾原住民のサオ族の漁網から着想を得たもので、現地の民族的な魅力にあふれています。
向山ビジターセンターとの間には、広大なウェディングプラザがあり、色とりどりの花とヒノキに囲まれ西洋式のロマンスを作り出しているため、人気のある観光地の一つです。

・向山ビジターセンター

向山ビジターセンター(パブリックドメイン)

日本の建築家・團紀彦氏が手掛けた向山ビジターセンターは、その流線的でスタイリッシュモダンな要素に。

迫力溢れるデザインで人目を惹き付け、観光名所として人気があります。ここで美しい湖を眺めたり、お茶を飲んだりすると心身がリラックスし、静かで自由な時間が過ごせます。

・向山懸臂式観景台

湖岸から突き出た形状が特徴の展望台です。サオ族の杵から着想を得た設計で、岸から湖面に向かって長く延びています。展望台の先端に立つと、360度の景色を見渡せます。湖の中に身を置く新しい体験を味わうことができます。

杵(きね)を石に叩きつけて独特の音を出す(パブリックドメイン)

・民宿―ブロックの家

日月潭周辺の民宿は、内装や家具、部屋の名前、お茶や飲食品に至るまで、地元の伝統的な風習を感じさせます。サオ族の人々は魚を捕ることが得意なので、地元の民宿では独特の生活情趣を体験できるでしょう。

(編集 田中英子/翻訳 季千里)