4月16日、欧州委員会は、ポーランドとハンガリーが自国の農業部門保護を目的にウクライナからの穀物やその他の食品の輸入禁止を発表したことについて、一方的な行動は容認できないと警告した。写真はEUの旗。ブリュッセルで3月撮影(2023年 ロイター/Yves Herman)

EU、ポーランドとハンガリーのウクライナ産穀物輸入禁止に警告

[ワルシャワ 16日 ロイター] – 欧州連合(EU)の執行機関である欧州委員会は16日、ポーランドとハンガリーが自国の農業部門保護を目的にウクライナからの穀物やその他の食品の輸入禁止を発表したことについて、一方的な行動は容認できないと警告した。

ロシアのウクライナ侵攻で黒海の港が封鎖された後、安価なウクライナ産穀物が中欧諸国に滞留し、地元農家の打撃となっている。

ポーランドでは今年議会選挙が実施される予定で、この問題は農村部での支持が高い与党「法と正義」(PiS)にとって政治的課題となっている。

欧州委の報道官は「ポーランドとハンガリーがウクライナからの穀物およびその他の農産物の輸入禁止を発表したことは認識している。貿易政策はEUの独占的な権限であり、一方的な行動は受け入れられない。現在のような困難な時期には、EU内の意思決定を調整し整合させることが極めて重要である」との声明を発表した。

ポーランド政府の報道官は、国営通信PAPに対し、政府はこの問題について欧州委員会と常に連絡を取り合っており、安全保障上の条項により禁止は可能と述べた。

同様の動きはブルガリアにもみられ、国営ブルガリア通信(BTA)は16日、同国もウクライナ産の穀物輸入禁止を検討中とのゲチェフ農相の発言を伝えている。

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