5月9日、12月に国連気候変動枠組み条約第28回締約国会議(COP28)を主催するアラブ首長国連邦(UAE)のアルムハイリ気候変動・環境相(写真)は、訪問先のワシントンでロイターのインタビューに応じ、世界は化石燃料への依存を「断ち切る」には程遠い状況にあるとの見方を示した。写真はワシントンで撮影(2023年 ロイター/Leah Millis)

世界は化石燃料を「断ち切る」には程遠い=UAE環境相

[ワシントン 9日 ロイター] – 12月に国連気候変動枠組み条約第28回締約国会議(COP28)を主催するアラブ首長国連邦(UAE)のアルムハイリ気候変動・環境相は9日、訪問先のワシントンでロイターのインタビューに応じ、世界は化石燃料への依存を「断ち切る」には程遠い状況にあるとの見方を示した。

アルムハイリ氏は「再生可能エネルギーは極めて速いペースで進展・加速しているが、われわれは化石燃料を断ち切ってクリーンかつ再生可能なエネルギーのみに依存できると断言できる状況とは程遠い」と述べた。

同氏は、化石燃料の段階的廃止は、化石燃料の収入に依存している国や、化石燃料を再生可能エネルギーに簡単には置き換えられない国に打撃となると指摘。クリーンエネルギーへの移行は、全ての国が必要な資源を確保しているわけではないため、公平かつ現実的に進める必要があると訴えた。

さらに同氏は、再生可能エネルギーを拡大させつつ、温室効果ガスの吸収・貯蔵技術を駆使して化石燃料からの排出を段階的に削減する方式が好ましいと指摘。この戦略は、石油・ガス・石炭の生産を続けながら各国が地球温暖化に対処できるようにするものだと説明した。

このためCOP28では、石油・ガス・石炭の生産についてではなく、化石燃料の使用に伴う排出量の段階的削減で合意すべきだと主張した。

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