イメージ画像。(白鷺/大紀元)

中国「ダーファ」の監視カメラ 抗議の横断幕を自動的に検知、顔認証して警察へ通報可能

新疆ウイグル自治区におけるウイグル人の監視や弾圧に関わっているとして、西側諸国から制裁を受けている中国の監視カメラ大手ダーファ・テクノロジー(大華)。

そのダーファが、AI解析技術を利用して、抗議用の横断幕を自動的に検知し、抗議者の顔認証とともに中国警察へ即時に通報する機能を有していることが、米調査企業IPVMの調査で明らかになった。IPVMは5月30日、これに関する報告書を公表している。

監視カメラが「横断幕」と「顔」を検知

この件に関して、IPVMがダーファにコメントを求めると、ダーファは即座に「横断幕を引く(Unfurled Banners)」といった「証拠」をWebサイトから削除したという。なお、こうしたダーファの反応を予想していたIPVMは、元サイトの情報を保存している。

IPVMによると、中国当局が「社会治安」のカテゴリーに分類している「横断幕の解決方法」と称する案件では、抗議用スローガンの文言が検出された時、あるいは指定されたエリア内に人が一定時間とどまり、横断幕を掲げるなどの条件が揃うと即座に警報を発するという。その際、抗議者の顔情報も自動的に検出され、記録される。

こうした抗議者に対する警報機能は、何年も前から利用可能であった可能性があることもわかった。

ダーファ・テクノロジー(大華)は中国杭州市に本拠を置く監視カメラ設備大手。2018年の時点で、すでに業界首位のハイクビジョンに次ぐ世界シェアを占めていた。

しかしダーファは、新疆ウイグル自治区のウイグル人に対する監視や人権弾圧に関わっているとされ、米国商務省産業安全保障局によるエンティティ・リストの掲載企業であるため、取引規制の対象となっている。

杭州市に本拠を置く監視カメラ設備大手の「ダーファ・テクノロジー」。オフィスビルの外には、多数の監視カメラが設置されている。(STR/AFP via Getty Images)

公安内部にも広がる「監視される不安」

今月12日、大紀元の取材に応じた中国の元公安の「黄さん」は、このような監視手段は以前から推進されてきたとした上で、「中国警察は、その設置に非常に意欲的だ」と明かした。

黄さんは「中国の警察はiCloudのビッグデータを通じて、市民を追跡する。そのほか、半径500メートル以内のユーザーのデータを、ユーザーとの接触なしで密かに高速ダウンロードすることもできる」と指摘する。

つまり中国警察は、一定の範囲内に入った人がもつスマホの全情報を、簡単に入手できるのだ。

「そのような装置は中国のほとんどの都市にあるが、特に新疆やチベットといった比較的敏感な場所に多く設置されている」

「中国当局は、民衆に対して普遍的にそのようなスパイ的な手段を用いている。しかし、ほとんどの人はそれに慣れてしまっているため、権利概念もなければ、権利保護を主張する勇気もない」

そう語った黄さんは、こうした中国当局の監視技術は、実は公安関係者をふくむ役人自身も震え上がらせているという。

「相手の弱みを握ろうとして、互いに監視し合っている」。つまり、公安の体制内にも監視される不安が広がっている、と黄さんは話した。

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