いい血管は老けない! 漢方医が教える、血管をスッキリさせ、心臓を守る秘訣を伝授(上)

血管疾患は、世界で最も死亡率の高い病気です。米国では、2021年に約70万人が心臓病で亡くなり、全死亡者の5分の1を占めます。年齢を重ねると、血管は傷つき、さらには硬化して閉塞し始めます。血管をきれいにすることは、誰にとっても重要な課題です。本記事では、血管を守るための総合的な知識を身につけるために、血管をきれいにする方法をまとめました。

血管を詰まらせない、老化させない、毎日の健康管理6つのポイント

食生活の見直し:血管の健康には食事が欠かせません。 野菜や果物の摂取量を増やすことで、血管の内膜を酸化ダメージから守る抗酸化物質の体内濃度が高まります。 また、脂肪やコレステロール、塩分を多く含む食品の摂取を控えることも、血管の健康維持に役立ちます。

日本の滋賀大学による30年間の研究によると、野菜、果物、魚の摂取量が少なく、塩分の摂取量が多くなれば、心血管疾患による死亡リスクが高くなることが分かっています。

運動:ランニング、水泳、サイクリングなどの有酸素運動を定期的に行うことで、心肺機能の向上、心臓の筋肉の強化、血管の柔軟性を高めることができます。

2012年にJournal of Hypertension誌に掲載された研究によると、心臓病のリスクが高い高血圧の人は、定期的に運動することによって心血管疾患による死亡リスクが16%から67%減少し、座りっぱなしで運動をしない人は死亡リスクが2倍増加しました。

体重管理:健康的な体重を維持することで、体への負担が軽減され、心血管疾患のリスクが低下します。

2020年に「欧州臨床栄養誌」European Journal of Clinical Nutritionに掲載された研究によると、成人の場合、体重が5kg増加すると、心血管疾患による死亡リスクが11%、冠状動脈性心疾患のリスクが18%上昇することが示されました。

健康的な体重を維持することで、体への負担を軽減し、心血管疾患のリスクを軽減できます。(KiRi / PIXTA)

禁煙:喫煙は血管を傷つける主な原因の1つです。 禁煙することで、心血管疾患のリスクを減らすと同時に、健康増進にもつながります。

血圧と血糖値のコントロール:高血圧と高血糖は、血管の壁を傷つけ、心血管疾患のリスクを高めます。 これらの値を定期的にチェックし、コントロールすることで、血管を健康に保つことができます。

精神的な調節:2019年にJAMA Network Openに掲載された研究によると、将来を楽観的に捉えている人ほど心臓病のリスクが低いことがわかりました。

ストレスに長くさらされると、血管にダメージを与えることになります。 瞑想や深呼吸など、適切なストレス解消法を身につけることは、血管を健康に保つことにつながります。

血管を守る漢方薬と処方が効果的

〇血管をきれいにする4種類の漢方薬素材

丹参:丹参(しそ科の植物タンジンの根)は漢方で広く使われており、血流を活性化させ、血圧を下げ、心臓を保護することで血管を健康に保つ効果があります。

サンザシ:サンザシには、サンザシ酸、ルチン、ケルセチンなどのフラボノイドが豊富に含まれており、血中脂質の低下作用、抗酸化作用、抗炎症作用、抗血小板凝固作用が知られており、動脈硬化などの心血管疾患の予防と治療に役立ちます。

サンザシは食べ物を消化して蓄積を解消し、血液循環を促進してうっ血を取り除き、血管の老廃物をきれいにする働きがあることで知られています。 (Caito / PIXTA)

赤芍(セキシャク):血行を促進し、瘀血を取り除き、熱を取り除き、解毒し、痛みを和らげる効果があり、心臓血管疾患、肝臓や脾臓の疾患、婦人科疾患などの治療に使われます。 芍薬には主にペオニフロリンやペオニフロリドなどの配糖体が含まれており、これらは特定の抗酸化作用があり、血中脂質を低下させ、動脈硬化などの心血管疾患の発症を予防する効果が期待されています。

芍薬の主な効果は、血液循環を促進し、血液の停滞を除去し、微小循環を改善することであり、月経困難症や月経不順などの血液循環不良によって引き起こされるいくつかの疾患に対して一定の補助的な治療効果があります。

(つづく)