中国の気候変動問題担当特使、解振華氏は、化石燃料の全面廃止は現実的ではなく、世界のエネルギー安全保障の維持で化石燃料が引き続き重要な役割を果たす必要があるとの見解を示した。写真は21年10月、上海で撮影(2023年 ロイター/Aly Song)

化石燃料は依然重要、全面廃止「非現実的」=中国の気候変動特使

[シンガポール 22日 ロイター] – 中国の気候変動問題担当特使、解振華氏は、化石燃料の全面廃止は現実的ではなく、世界のエネルギー安全保障の維持で化石燃料が引き続き重要な役割を果たす必要があるとの見解を示した。

アラブ首長国連邦(UAE)のドバイで11月に開かれる第28回国連気候変動枠組条約締約国会議(COP28)を前に、北京のフォーラムで語った。ロイターが講演原稿とフォーラムの録画データを入手した。

同氏は再生可能エネルギーの不安定さやエネルギー貯蔵の技術がまだ未成熟であることを踏まえ、世界は経済成長を継続するために化石燃料に頼る必要があると指摘した。同氏はCOP28に中国代表として出席する。

中国は21年に英グラスゴー開かれたCOP26で、最終文書の文言を化石燃料の段階的廃止から段階的削減に置き換える取り組みを主導した。

COP28で化石燃料の廃止は議題に上らない見通しだが、解氏は各国の経済状況の相違が考慮に入るならば、世界的な再生可能エネルギーの目標を設定することに前向きだと表明した。

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