【漢方】を救った清朝末の名医、張錫純
清朝末期、滅びかけていた漢方を立て直し、漢方の名医、張錫純(ちょうしゃくじゅん 1860 ~ 1933 年)は数千に及ぶ治療記録を残しています。それを白玉熙さんがシリーズで連載する計画です。まずは、名医、張錫純とその背景のご紹介から始めましょうか。加えて、近々『黄帝内経』の概略についても解説ページを新設して、あとでリンクをお知らせしますね。
古代中国医学と病気の治療法は、現代医学と同じ次元ではなく、健康や病気の問題を同じ土俵で見ることはできません。 つまり、現代の解剖学で見える人体の臓器や組織は、中医学の基本的な視点ではないのです。部位や名称が似ていたとしても、同じものとして扱うことができないのです。西洋医学では診えないものも、漢方は診て、数千年に渡る経験と実績による経験を通して、処方して、回復させているのです。したがって、伝統的な中国医学の知識を理解するために、西洋医学の有形臓器の概念を使用すると、間違った解釈と状況に陥る可能性が大きいのです。 中医学では人体を小宇宙と捉え、病気を治療することは、目には見えない世界、進化する宇宙の五行からなるエネルギーシステム(気の流れ)を調整することと、同じことなのです。
つまり、この人体の進化原理は、宇宙と全く同じであり、五大元素(木・火・土・金・水の5つのエネルギー)からなる一連のエネルギー機構(エネルギーが循環する仕組み)を持っています。五行の仕組みはミクロの中に存在し、ミクロの空間では、有機体を動かす仕組みのセットとして存在しており、エネルギーは常に規則正しく動いていますが、電気機器と同じように、電気を動かすためには電気を運ぶ「回路システム」が必要なのです。
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