世界各地のユニークなクリスマスの伝統行事5選

聖誕節は、かつてキリスト教徒にとって最も重要な祝日の1つであり、彼らはこの日にイエスの誕生を祝い、教会に行って礼拝を行っていました。しかし現在、毎年世界中で数十億人が、宗教的な儀式とは関係なく、自分なりのユニークな方法でクリスマスを祝っています。

さまざまな地域には、独自の特色を持つクリスマスの伝統的な活動があり、祝祭の期間も異なります。多くの人々は、家族と一緒にクリスマス映画を見たり、愛する人のためにクッキーを焼いたり、クリスマスツリーを飾ったりします。クリスマスの前後は、祝祭的な雰囲気や温かさ、祝福、感謝に満ちた季節となります。

以下は、世界各国の5つのユニークなクリスマスにおける伝統的活動を紹介します。今年のクリスマス休暇の計画に新しいインスピレーションを与えるかもしれませんね。

スウェーデン: 話題を呼ぶユール・ゴート(The Yule Goat)

世界で最大のクリスマスヤギはどこにあるでしょうか? それはスウェーデンのイェヴレ(Gävle)にあります。1966年以来、イェヴレでは毎年、市中心部の城がある広場に巨大な藁で作られた山羊を建てており、世界中から観光客がこれ目当てにやってきます。イェヴレのヤギはスウェーデンのクリスマスの象徴であり、その高さは13メートル、全長7メートルで、重さ3トンに達し、1985年には世界記録を打ち立て、世界で最も高い「クリスマスヤギ」となりました。

藁で作られたスウェーデンの伝統的なユールヤギの巨大版で、毎年アドベントの始まりに建てられる  (Photo credit should read MATS ASTRAND/TT/AFP via Getty Images)
藁を編んで作られたイェヴレのクリスマス飾り  (パブリックドメイン)

2022年はイェヴレの山羊にとって歴史的な年であり、初めて展示場所が変更され、市庁舎の遊歩道(Rådhusesplanaden)で展示されることになりました。見学時間は降臨節(Advent)の第1主日から新年までの期間です。もし現地に行くことができない場合でも、直播ビデオ(THE GÄVLE GOAT)を通じてこのクリスマスの藁の山羊を見ることができます。

なぜこのスウェーデンの伝統的な山羊が有名になったのでしょうか? 実際には、その高さだけでなく、不思議な運命も一因です。歴史を振り返ると、イェヴレの山羊は毎年のクリスマスシーズンにほぼ毎回、焼かれたり破壊されたりしてきましたが、もちろん生き残った年もあったのです。

英国:寒さなんか怖くない?

北極クマの水泳イベント( Polar Bear Plunge)

世界中で最もクレイジーなクリスマスの伝統的なイベントは何でしょうか?  寒い天気の中、氷水に飛び込んで泳ぐこと、これ以外にありません。毎年、イギリスのブライトンでは数百人がクリスマスの朝、水着とクリスマス帽子だけを身につけて「水に飛び込む」準備をします。また、このクリスマスの伝統はロンドンのサーペンタイン湖(Serpentine Lake)や、アイルランドのサンディコーブ(Sandycove)、ダブリン(Dublin)などの他の寒冷海域の場所でも行われています。

午前11時、イギリス・エクスマスでクリスマス・スイミングの伝統行事に参加する人々  (パブリックドメイン)

 

聖誕冬泳はドイツの一部地域でも伝統的な催し物であり、一部のスイミングイベントは半世紀以上の歴史があります。聖誕の朝、湖で泳いで祝います。湖が凍っていても、彼らは氷を割って泳ぎます。(パブリックドメイン)

 

この冬泳、別名「北極クマの飛び込み」とも呼ばれる活動に対する人々の熱意は、衰えることがなく、慈善活動として行われる場合もあります。また、一部の欧米の地域では、この活動を継続し、新年の伝統的な行事として位置づけています。

フィリピン:眩しいランタンショー

世界で最も長いクリスマスシーズンはどこにあるか?  答えはアジアのフィリピンです。ここでは毎年、9月から翌年の1月までほぼ四半期の時間がクリスマスの祝賀で占められます。その中でも見逃せないのが、カラフルな「巨大なランタンフェスティバル( Giant Lantern Festival)」です。

色とりどりの巨大なランタンは、フィリピンのクリスマスのシンボル  (シャッターストック)

 

フィリピンのクリスマス装飾用のカラフルな星形ランタン(パロル) (MartinxMarie / PIXTA)

フィリピンでは、人口のほぼ8割がカトリック教徒であり、彼らは光が暗闇を追い払うと信じています。星は光と希望の象徴であり、そのため星の提灯はクリスマスの象徴となっています。毎年、フィリピンのクリスマスの中心地であるサン・フェルナンド市では、11の村が巨大な提灯を作る競争に参加します。このイベントは世界中から観光客を引き寄せ、その光景を求めて参拝に訪れる人々が多くいるのです。

これらの提灯は最初、竹の枠に米の糊で貼り付けられ、様々な色の紙で作られた小さくてシンプルな作品でした。しかし後に、より複雑なデザインや美しい照明に進化し、壮観な形状や多彩な光を持つようになりました。さらに、照明のスイッチを制御できるデザインも取り入れられました。提灯はまるで万華鏡のように多彩であり、人々を感嘆させます。おそらくこれがフィリピン人が伝えたいクリスマスシーズンの明るい精神なのでしょう。

ベネズエラ:スケートを履いてミサに参加

クリスマスを祝うためにスケートを学ぶ必要がある場所? それは南アメリカのベネズエラの首都、カラカスです。地元の政府は、クリスマスの早朝に市内の一部の通りを歩行者専用に閉鎖し、車の通行を禁止します。市民はローラースケートを履いて教会に行き、ミサに参加します。この独特なクリスマスの伝統は、地元の人々にとって家族やコミュニティの結束を保つ象徴的な方法とされています。

さらに、ベネズエラ人はクリスマス当日に象徴的な料理である「ホールアス・デ・マイス」を準備します。これは、とうもろこしの粉で肉を蒸した料理であり、材料は多く必要ですし、手間もかかります。

ベネズエラのクリスマスの風習であるタマーレス作りは、東洋のタマーレスに似て、シンプルだが手間のかかる作業です。 (anamejia18 / PIXTA)

南アフリカ:クリスマスの特別料理は毛虫の揚げ物

世界で最も特異なクリスマスの料理とは何でしょうか? それは七面鳥やステーキではありません。南アフリカでは、クリスマスの象徴的な料理として、モンツキアオオカメムシ(Christmas caterpillar)としても知られる、油で揚げた松の木の毛虫が挙げられます。この毛虫は異なる色で覆われており、人々はこれを食べることで幸運をもたらすと信じています。

イモムシのフライは栄養価が高く、タンパク質が豊富で、一部の美食家にとっては珍味であるそうです。 (Jiri Hera / PIXTA) 

年に一度のクリスマスは、過去を去り新しい年を迎える象徴でもあります。あなたはこの休日をどのように過ごすか計画していますか? クリスマスの伝統的な活動に従事するか、家族とくつろいだり、クリスマス映画を鑑賞したり、プレゼントをツリーの下に並べたりするか、儀式に満ちたこの休日の中で、年末で最も楽しく、幸せな時を過ごすことができるでしょう。素敵なクリスマスをお過ごしください!

クリスマスにクリスマスツリーを飾り、その下にプレゼントを置く習慣があるところもある。(おたどん / PIXTA)
李伊芙