12月14日、松野博一官房長官(写真)は午前の会見で、岸田文雄首相に辞表を提出したと明らかにした。写真は都内で2021年10月撮影(2023 ロイター/Kim Kyung-Hoon)

松野官房長官が辞表提出、「国政に遅滞生じさせないよう」

[東京 14日 ロイター] – 松野博一官房長官は14日午前の会見で、岸田文雄首相に辞表を提出したと明らかにした。自民党安倍派(清和政策研究会)の政治資金パーティー問題を巡り「国政に遅滞を生じさせないよう官房長官の職を辞したいと岸田首相に申し上げ、辞表を提出した」と述べた。

同派に所属する西村康稔経済産業相、鈴木淳司総務相、宮下一郎農相の辞表も預かり、岸田首相に提出したという。

松野官房長官は自身の辞表提出を巡り「政治資金について現在様々な指摘がなされ、その結果として国民の政治に対する信頼が揺らいでおり、私自身の政治資金収支報告書についても様々な指摘がなされている中、国政に遅滞を生じさせない」ためと説明した。

今後の説明責任については、派閥で事実確認中で、政治資金の取り扱いについて刑事告発され、関連して捜査が行われているとして「私の政治団体についても精査をした上で適切に判断をしていきたい」と語った。議員辞職に関しては「考えていない」とした。

「政府の立場」という理由で松野氏は詳細な説明を避けてきたとの指摘に対しては、「従来から一貫して、政府の立場で個々の政治団体や政治家の活動などに関してコメントは控えるのが一定のラインとなっている」との見方を示した。

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