米最高裁は22日、2020年の大統領選結果を覆そうとした容疑で起訴されたトランプ前大統領(写真)に免責特権が適用されるかどうかについて、直ちに審理を始めるよう求めていたスミス特別検察官の要請を却下した。写真はアイオワ州ウォータールーで19日撮影(2023年 ロイター/Scott Morgan)

米最高裁、トランプ氏免責特権を迅速審理せず 特別検察官の要請却下

[ワシントン 22日 ロイター] – 米最高裁は22日、2020年の大統領選結果を覆そうとした容疑で起訴されたトランプ前大統領に免責特権が適用されるかどうかについて、直ちに審理を始めるよう求めていたスミス特別検察官の要請を却下した。高裁で審理が続けられることになる。

免責特権を巡っては、ワシントンの連邦地裁が今月、認められないとの判断を下し、トランプ氏が高裁に上訴している。来年3月4日に予定される本件の初公判が遅れるのを避けるため、捜査を担当するスミス氏は最高裁に対し、免責特権については実質的に高裁での審理を飛ばして迅速に審理するよう申し立てていた。

トランプ氏は支持者向けの声明で、最高裁の決定は勝利だと宣言。ただ、高裁での闘争は続くとした。スミス氏の報道官はコメントを控えた。

最高裁判事のうち3人はトランプ氏が大統領在任中に任命した保守派判事で、現在は6対3で保守派が多数を占める構成となっている。

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