マイケル・マッコール議員。2022年4月28日撮影 (Chip Somodevilla/Getty Images)

米下院、中国の軍拡を助長する米投資規制法案の可決促す

米議員らは17日に行われた下院外交委員会の公聴会で、対中投資規制を強化する超党派の法案を可決するよう、改めて要求した。

下院外交委員会のマイケル・マッコール委員長は「中国共産党(中共)が米国の政策の抜け穴を突いて、何十億ドルもの米国の投資と専門知識を悪用していることは、驚くべきことではない。そこで得た技術などが軍事や監視の目的で米国にむけられる可能性がある」と危機感を示した。

「Preventing Adversaries from Developing Critical Capabilities Act(仮邦訳:敵対勢力による重要能力開発の防止法)」は、中国やロシアを対象に、バイデン大統領が署名した大統領令の対中投資制限分野を、極超音速技術やハイパフォーマンス・コンピューティングにまで拡大する。上院でも同様の法案が提出され、90票以上の賛成を得て可決された。

バイデン氏は昨年、半導体と人工知能(AI)、量子コンピューター分野において、米国の企業や個人から中国への投資を制限する大統領令に署名した。

トランプ前米政権で対中国政策を主導したマシュー・ポッティンジャー元大統領副補佐官も「米国の専門知識と資本は、中国の軍事力を育む種と肥料になっている」と述べ、法案可決を訴えた。

米国では、中共によるスパイ活動の懸念が高まる中、対中投資規制を強化する動きが強まっている。昨年11月には、米下院国土安全保障委員会のマーク・グリーン委員長が中共を「国家安全保障に対する脅威」と表現し、対中投資の詳細を開示するよう連邦政府に求める法案を発表した。

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