2024年3月10日、北京の人民大会堂での警備員は皆、マスクをしている(Jade Gao/AFP via Getty Images)(Photo by JADE GAO/AFP via Getty Images)

中国共産党 全人代の期間中、コロナ感染状況の悪化を隠蔽

中国共産党の疾病予防管理センターの報告は完全に信頼できるものではないが、一部の真実を見抜くことができる。

4月10日に中国共産党の疾病予防管理センターが公表したデータによると、3月の新型コロナウイルスの感染状況は非常に深刻であったことが示されている。

特に中国共産党の全国人民代表大会(両会)の開催中だった3月初旬から中旬、インフルエンザのような症状を示すcovid-19の陽性率が18.2%から21.1%へと上昇し、その後減少に転じるまでの間、最高潮に達した。

この期間に感染者数がピークに達していたにも関わらず、中国共産党は情報を隠蔽し続け、一般市民や国際社会への公式発表を遅らせた。

この隠蔽行為は、国内外からの政治的な圧力やパンデミック対応に対する評価を恐れた結果と考えられる。真実の状況が露見しないよう、両会の出席者はマスクを着用していなかったが、その一方で会場のスタッフや警備員はマスクをしており、感染状況が深刻であったことを物語っている。

感染状況が悪化

今年2月のデータ報告によると、2024年2月1日から29日までの間に新型コロナウイルスの重症者数は358人、死亡者数は22人と報告されている。これは、1月のデータと比較して重症者数が約2.67倍、死亡者数が約7.33倍に増加しており、疫病の流行が依然として厳しい局面にあることを示している。

このように、1月末の感染率が10%以下であったにもかかわらず、2月末から3月初めにかけての陽性率が14.3%に上昇し、3月初旬から中旬にかけて、陽性率が18.2%から21.1%へと感染状況が悪化していたことが伺える。

中国共産党は実際の感染データを公表せず、データの操作や情報の隠蔽を続けており、これが市民の間での不信感を増大させている。

多くの市民はインターネットを通じて情報を共有し、実際の症状から見れば、再感染が広がっていると報告しているが、これらの症状はしばしば新型コロナウイルスと診断されることは少ない。公式な報告と市民の間での実際の症状報告との間に大きなギャップが存在し、これが市民の間で恐怖と不安を煽っている。

このような厳しい状況の中、多くの良心的な中国人が共産党の政策や対応に疑問を持ち始め、共産党との距離を置いている。中国共産党の衰退は避けられない。

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