米価高騰止まらず 備蓄米放出も効果薄 流通と制度の壁
全国のスーパーで販売される米(5キロ)の平均価格は、2025年4月中旬時点で4220円に達し、16週連続で過去最高値を更新した。政府は価格抑制策として、これまでに備蓄米31万トン超を市場に放出してきたが、価格高騰に歯止めはかかっていない。
農水省によると、3月に落札された約21万トンのうち、4月13日までに小売店や外食産業に届いたのはわずか1.9%の4179トンだった。4月24日時点でJA全農が出荷済みの備蓄米も4万7031トンと、落札した全体の24%にとどまった。
遅れの原因は、多段階の流通構造だ。備蓄米はJAなどの集荷業者から卸売業者、小売業者を経て店頭に並ぶが、この過程で2~3週間かかる。JA全農は「国への代金支払い、倉庫選定、輸送手配に事務日数がかかる」と説明するが、小売業者からは「注文から納品まで遅すぎる」との不満が噴出。東京都内の米穀店経営者は「品薄感が続き、価格を上げざるを得ない」と語る。
関連記事
留学生の学費は見直しが進む。早稲田大が引き上げを検討し、東北大は2027年度から1.7倍の90万円へ。支援体制の負担増が背景にある。
国内線の路線維持に向け、国土交通省が航空会社どうしのダイヤ調整を、減便せず便数を保つことを条件に認める方針を示すことになった。便が同じ時間帯に集中する課題を改善し、搭乗率の向上につなげたい考えだ。
次期米大統領選の鍵を握るZ世代。彼らは傍観者ではなく、困難な経験から育まれた切迫感と多様な意見で政治を動かし始めている。既存政党は彼らの「言葉」を理解し、対応できるのかを問う
古代から続く中国伝統文化の精神を現代に甦らせる神韻芸術団。その豊かな芸術世界を紹介する「神韻作品」ポスター展が、12月と1月に東京都内で開催される
三年もの間、民の課役をゆるし倹約を貫いた仁徳帝。民の竈の煙に安らぎを見いだしたその御心は、豊かさの本質を問い直す今の日本にも静かに響いている