玉ねぎは家庭でよく見かける野菜で、美味しくて栄養価も高く、正しく保存すれば数か月間持ちます。しかし、専門家によると、玉ねぎを保存する際には冷蔵庫に入れるべきではないそうです。なぜでしょうか?
アメリカの生活情報サイト「Little House Living」の創設者で料理専門家のメリッサ・A・アリンク(Merissa A. Alink)氏は、玉ねぎはとても健康的な食材で、風味も強く、多くの人に好まれていると述べています。多くの料理には玉ねぎが欠かせません。例えば、スペイン料理のパエリアやフレンチオニオンスープなどです。
そのため、玉ねぎが大好きな人、特に長期間食べたい人にとっては、正しい保存方法を学ぶことが役立ちます。では、通常、玉ねぎはどのくらい保存できるのでしょうか?
アリンク氏は、玉ねぎは高温、多湿、さらには低温でも傷みやすいと指摘します。最適な保存方法は、涼しく湿度が最小限の場所に置き、温度は4.4°C~12.8°Cの間に保つことです。こうすることで、玉ねぎが水分を放出し始めたときに、その水分がすぐに蒸発します。
温度を7°C~13°Cに保てば、丸ごとの生の玉ねぎは食品貯蔵庫で2~3か月保存できます。不適切に保存すると、風味を失い腐敗してしまいます。
アリンク氏によると、丸ごとの生の玉ねぎを冷蔵庫で保存することもできますが、彼女はそれを勧めていません。なぜなら、生の玉ねぎはすぐに水分を吸収し、冷蔵庫の中で柔らかくなってしまうからです。
しかし、皮をむいたり、スライスした玉ねぎは冷蔵庫で保存するのが最適です。皮をむいた玉ねぎは冷蔵庫で10~14日、スライスまたはカットした玉ねぎは7~10日保存できます。
玉ねぎを長持ちさせるコツ
玉ねぎをより長く保存するために、アリンク氏はいくつかのコツを紹介しています:
●玉ねぎを湿気から遠ざける
玉ねぎを水分が入り込まない乾燥した貯蔵庫に保存すれば、傷みや腐敗を防げます。シンク下や地下室など湿気の多い場所での保存は避けましょう。
●適切な温度で保存する
多くの人は玉ねぎの保存温度をあまり気にしませんが、適切な温度で保存すればより長持ちします。保存に適した温度は前述の4.4°C~12.8°Cです。
玉ねぎを高温の場所に置くと乾燥して発芽しやすくなり、すぐに腐敗・劣化します。逆に温度が低すぎると、玉ねぎが湿気を帯びて柔らかくなり、変色やカビの原因になります。
●正しい包装方法で保存
正しい包装方法で保存することも、玉ねぎの保存期間を延ばすために重要です。スーパーで買う玉ねぎはたいていネット袋に入っていますが、これは玉ねぎに十分な空気の流れを確保し、乾燥を保つためです。
食品貯蔵庫で丸ごとの生玉ねぎを保存する場合、アリンク氏はネット袋に入れることを勧めています。穴の開いた茶色の紙袋に入れるのも良い方法です。
新鮮な丸ごとの生玉ねぎを食品貯蔵庫で保存する場合、プラスチック袋に入れるのは避けましょう。プラスチック袋は水分を多く吸収し、玉ねぎが想像以上に早く腐ってしまいます。
一方、玉ねぎを冷蔵庫で保存する場合は、他の食材(特にジャガイモ)と分けて保存し、匂い移りを防ぎましょう。
半分に切った玉ねぎはラップでしっかり包み、密閉容器に入れます。みじん切りの玉ねぎは密閉できるプラスチック袋に入れて保存します。
●必要な場合のみ冷蔵庫に入れる
スライス、みじん切り、加熱済みの玉ねぎは常に冷蔵庫で保存してください。これらは貯蔵庫で保存するとすぐに腐ってしまいます。
玉ねぎは冷凍できるのか?アリンク氏によれば、冷凍も可能です。玉ねぎを冷凍すれば保存期間を延ばせます。特に一度に食べきれないほどの玉ねぎがある場合に便利です。
正しく保存すれば、生の玉ねぎは冷凍庫で最長8か月、加熱済みの玉ねぎは最長12か月保存できます。正確な期間は玉ねぎの種類や冷凍前の処理方法によって異なります。
玉ねぎが傷んでいるかどうかの見分け方
アリンク氏は、玉ねぎが傷んでいるかどうかを判断するための明らかなサインをいくつか挙げています:
●カビが生えている
食品が傷んでいる最も明らかなサインの一つがカビで、玉ねぎも例外ではありません。玉ねぎの表面にカビが生えている場合、それは過剰な湿気にさらされたことを意味します。
カビが一部だけで他に腐敗の兆候がなければ、その部分を乾いた布で拭き取り、食べるまで冷蔵庫で保存することもできますが、アリンク氏は害がある場合もあるので念のため捨てることを勧めています。

●変色
玉ねぎが傷んでいる場合、外側に黒や茶色の斑点が現れます。これは通常、長期間保存したためです。変色した玉ねぎを食べる場合は、変色部分を取り除き、できるだけ早く食べてください。
しかし、黒や茶色の斑点が玉ねぎの内側まで広がっている場合は、捨てるべきです。
●腐った臭い
玉ねぎには独特の匂いがあるので、丸ごとでもカットしたものでも異臭がするかどうか判断できます。異臭がする場合、たいてい変色やドロドロした状態など、他の腐敗の兆候も見られます。
加熱済みの玉ねぎは通常、臭みが出て、粘り気のある変な食感になります。アリンク氏は、調理済みで3日以上経った玉ねぎは捨てるべきだとしています。
●柔らかくなっている
玉ねぎがドロドロ、ぬるぬる、または柔らかくなった場合、水分をすべて失っており、もはや食用には適しません。もし一部だけ柔らかくなってドロドロとしている場合は、1~2層剥がして、残りをできるだけ早く食べてください。
(翻訳編集 里見雨禾)
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