(shutterstock)
梅雨の薬膳対策

2025年の梅雨と酷暑に効く!中医学がすすめる旬の食材とは

日本には、初夏から夏にかけて「梅雨」と呼ばれる蒸し暑く湿った季節があります。例年、この梅雨は5月中旬から7月中旬頃にかけて訪れ、梅雨が明けてから夏本番の猛暑が始まるのが通例です。しかし今年、干支が乙巳(きのと・み/へび)にあたる年は、梅雨の蒸し暑さと真夏の高温が同時に押し寄せる可能性があるとされています。

酷暑は心肺に負担をかけ、過剰な湿気は脾胃を傷めるため、今年の夏はとりわけ厳しく感じられるでしょう。食事や生活のリズムには十分注意が必要で、熱中症や下痢、頭痛・めまい、不眠などを防ぐためにも、日々の過ごし方に工夫が求められます。

日本の梅雨は地域によって時期に差はあるものの、概ね5月中旬から7月中旬にかけて訪れます。この時期は降雨が多く湿気がこもるため、気温も高く蒸し暑くなりやすく、湿疹や胃腸の不調といった体調不良を引き起こしやすい時期です。したがって、熱を冷まし湿気を取り除くこと、脾胃を健やかに保ち、下痢や腹の張り、食欲不振を防ぐことが、この時期の養生の要となります。

▶ 続きを読む
関連記事
冬になると腰や膝が冷え、関節が動かしにくくなる――。中医学では、こうした不調は体の内側の冷えと関係すると考えられています。かぼちゃと小豆の「いとこ煮」は、巡りを整える養生食として親しまれてきました。
冬は気分の落ち込みや筋骨の弱りを感じやすい季節。チンゲン菜・しいたけ・厚揚げを組み合わせ、肝の滞りをほどき腎を養う冬向きの養生料理を紹介します。
冬は血管が最も詰まりやすい季節。中医学では「寒すれば血は凝る」とされ、心筋梗塞や脳梗塞のリスクが高まります。そんな冬の心脈を守る鍵が、りんごとサンザシ。自然の力で「温めて通す」養生法を紹介します。
腎を補う前に――まず胃腸を整える 冬は「水の季節」とされ、体の中では「腎」に関係が深い時期です。ですから冬にな […]
立冬は肺が弱まり腎が冷えやすい季節。今年は金気が不足し肺の働きが乱れやすいため、五臓の調和が重要です。白菜や豚肉を使った温かい料理で脾と腎を温め、気血の巡りを整えましょう。