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ジムいらず!運動になる家事6選

私はよく、「ジムには行かないし、特別な運動もしていないけれど、週に何かしら身体を動かしたい」と言う人たちの声を耳にします。彼らは、日常のルーティンの中に取り入れられて、他の用事をこなしながら少しでも運動になるような方法を探しているのです。

これは、思っているよりずっと簡単なことです。日々のタスクの中には、工夫次第で運動になるものが多く含まれています。タスクのやり方を少し変えたり、簡単な運動を家事に組み込んだりするだけでOKです。

以下にご紹介する運動は、そんな工夫の組み合わせです。最初は週に1回から始めてみて、慣れてきたら週に3回を目指してみてください。運動を探しているうちに、つい後回しにしていた家事まで片付いてしまう、なんていう嬉しい効果もあるかもしれません。

私の患者たちも、これらの運動を無理なく取り入れていますが、念のため、始める前に医師などの専門家に相談されることをおすすめします。

家事を運動に変える6つの方法

1. 重りをつけた洗濯たたみ

洗濯物をたたむという日常の作業も、手首に重りをつけて繰り返すことで、立派な運動になります。私が勤務していたクリニックでは、バスタオルやハンドタオルがたっぷり入った洗濯カゴを用意し、患者の手首に重りをつけて、それらを取り出して畳んでもらっていました。

男性の患者さんはよく「洗濯なんてやらないよ」と言っていましたが、「これは運動ですよ」と伝えると、最初は半信半疑でも、5分もすると腕が疲れてきて「ちょっと休ませて」と言い出すのです。どんな作業でも、繰り返せば負荷がかかるものです。

この運動のやり方:

ステップ1:手首に1〜1.5kgのリストウェイト(手首に巻く重り)をつけます。

ステップ2:いつも通りに洗濯物をたたみます。重りがあることで動作に負荷がかかり、運動効果が高まります。洗濯物の量が多いほど、より運動になります。

(Pixel-Shot / Shutterstock)

この「重りをつけた動作」は、皿洗いや料理など、他の家事にも応用可能です。男性の皆さん、家の中での作業に重りをプラスしてみてください。やってみれば、それがしっかりとした運動になることが実感できるはずです。

豆知識:家事に重りを加えると、男性にも向いている効果的な運動になります。女性の方は、ぜひご家族の男性に教えてあげてください。きっと感謝されることでしょう。
 

2. カウンタースクワット

キッチンカウンターの前での作業って、意外と多いですよね。その時間にスクワットを加えることで、脚やお尻の大きな筋肉を使う、非常に効率的な運動になります。

コツ:椅子や安定したものをそばに置いておいても大丈夫です。無理のない姿勢で行いましょう。

やり方:

ステップ1:カウンターの前に立ち、足を肩幅に開きます。シンクの前で行うと、手を置きやすくて安心です。

ステップ2:ゆっくりと腰を落とし、ひざの角度が90度になるまで曲げます(目安は約1秒)。膝がつま先より前に出ないように、お尻を後ろに引くのがポイントです。

ステップ3:約1秒かけて元の立ち姿勢に戻ります。

ステップ4:これで1回とカウントします。1セット12回、3セットを目標に。慣れるまでは無理のない回数で調整して大丈夫です。

 

3. マーチ運動(行進のような歩き方)

家事をしていると、細かく動くことは多いですが、その距離では十分な運動とは言えません。そこで、歩き方に少し工夫を加えて、しっかり運動に変えてみましょう。

やり方:

ステップ1:足を高く上げて歩きます。目安は、太ももが床と平行になるくらい、ひざを90度に曲げること。

ステップ2:普段より少し大きめの一歩を意識して、前に進みます。

ステップ3:家の中を歩くときに、この「マーチ運動」を取り入れてみましょう。

家族に見られたら「なにしてるの?」と笑われるかもしれませんが、しっかりとした運動になっています。さらに負荷をかけたい場合は、足首に1〜1.5kgのアンクルウェイト(足首に巻く重り)をつけるのもおすすめです。

 4. 重りを使ったオーバーヘッドリーチ(腕上げ運動)

患者さんにこの運動を教えるとき、私はよく「頭の上に手を上げる動きが一番きついですよ」と伝えています。重力に逆らう動作なので、繰り返すことで立派な有酸素運動になります。

たとえば、棚に物を片づけるときに、片手ではなく両手で行うと、左右バランスよく筋肉を使うことができます。

やり方:

ステップ1:手首に0.5〜1kgのリストウェイトをつけます。

ステップ2:両手で物を持ち、頭の上にある棚へ一つずつ置いていきます。

実際の片づけ作業だけでなく、同じ物をカウンターから棚へ、棚からカウンターへと何度も移動させることで回数を稼ぎ、より効果的な運動にすることができます。
 

5. 座って行う負荷付きひざ上げ

座ったままでも脚の運動は可能です。この動きでは、太ももの前側(大腿四頭筋)や、脚を持ち上げるときに使う股関節の屈筋を鍛えることができます。

やり方:

ステップ1:足首に1〜1.5kgのアンクルウェイト(足首に巻く重り)をつけます。

ステップ2:背筋を伸ばして椅子に座り、右ひざをゆっくりとできるだけ高く持ち上げてから、元に戻します。このとき、上体が後ろに倒れないように、お腹に力を入れるのがポイントです。

ステップ3:左足も同じように行います。

ステップ4:「上げて戻す」で1回とカウントし、左右交互に20回を1セットとして、3セットを目安に行いましょう。

 

6. 座って行うタオル/ボールはさみ

この運動は、内ももを鍛えるのに効果的です。クッションやボールを使えば、椅子に座ったまま気軽に行うことができます。

やり方:

ステップ1:背筋を伸ばして椅子に座り、両ひざの間にクッションまたはボールを挟みます。

ステップ2:内ももでクッション(またはボール)をできるだけ強く締めます。

ステップ3:その状態を1秒キープしたら、力を抜きます。

ステップ4:「締めて戻す」を1回とし、12回を1セット、3セットを目安に行いましょう。

これらのエクササイズは、いつもの家事に少し工夫を加えるだけで、ジムに行けなくても身体を動かす時間をつくることができます。ぜひご自身の生活に合った形で取り入れてみてください。うまく活用していただけたら嬉しいです。

(翻訳編集 井田千景)