少林寺住職の釈永信(写真中央の着席者)は、外部から「政治和尚」として知られている。(Cancan Chu/Getty Images)

少林寺住職の汚職の実態が判明 利益配分をめぐって当局と対立

中国の名刹・少林寺の釈永信住職が、資産横領や不適切な関係など複数の疑惑で当局の取調べを受けている。長年商業化の旗振り役を担ってきた釈永信と中国共産党(中共)当局との対立、資産管理や利益配分をめぐる思惑が背景にあるとみられ、世論の注目を集めている。

少林寺の住職である釈永信に対する取調べが27日に明らかとなった。関係筋によれば、当局は25日深夜に釈永信を拘束し、旧正月前後の海外訪問から帰国後には出国も制限していた。釈永信を取り巻く資産管理や所有権の問題が再燃し、背景には中共当局との間で利益配分の不均衡が存在するとする分析もある。

同日夜、少林寺管理処は、釈永信が寺院資産やプロジェクト資金を横領・侵占したうえ、複数の女性と長期にわたり不適切な関係を持ち、私生児をもうけたと公表した。また、仏教戒律にも重大に反していたと主張している。

▶ 続きを読む
関連記事
中国で広がる粛清の嵐、習近平の身内や浙江派も調査の標的に。SNSまで調べる異常な忠誠審査と、サインを拒み自己保身に走る中共官僚の闇
「引退しても逃げられない」 中国共産党政権では近年、退職から18年を経た高官を摘発する事例も出ている。米紙は、習近平の反腐敗運動が汚職摘発から「忠誠心を試す粛清」へ変質していると報じている
中国当局が昆明で米国籍のミャンマー人学者を拘束。米大使館は渡航リスクを連日警告し、恣意的拘束や出国制限、二重国籍不認可による領事支援の制約に注意を呼びかけた
中国共産党の重要会議で「習近平党建思想」を初めて明示。一方で幹部の発言構成や役割分担に「異例」との指摘も。党内の力学変化をめぐり観測が広がっている
トランプ氏の発言に翻弄され、平壌へ駆けつけた習近平。その裏には、北朝鮮の核暴走が招く「日本の核武装」への強い恐怖があった。さらに原潜建造に動く韓国には沈黙せざるを得ない、中国の脆い外交実態を暴く