経済不安とモラル崩壊が生む「群衆略奪」の連鎖
中国のスーパーと畑で略奪行為 経済失速で崩れる秩序と倫理「スーパーマーケットで消えたドリアン60箱」
経済の失速と不安な心理が渦巻く中国社会で、スーパーや畑に「群がる」人々の姿が近年、増えている。
最近、山西省汾陽(ふんよう)市で行われた新規スーパーの開業イベントが、思わぬ「修羅場」と化した。特価で販売されたドリアンを客が次々に割ってその場で食べ始め、わずか1日で約60箱が消えたのである。残されたのは無数の殻と、途方に暮れる経営者の姿だった。
8月21日、スーパー「発到家」が用意したのは、1個9.9元(約220円)の格安ドリアンだった。だが、混雑に乗じて未会計のまま食べる客が相次ぎ、高級フルーツまでもが「ひとかじり」されて棚に捨てられる始末。店側は人員不足で制止できず、経営者は「約60箱のドリアンが食べ尽くされた」と打ち明けた。ネットでは「恥知らず」「子供が真似する」「モラル低下もいいところ!未会計で食べるなんて信じられない」といった声が相次ぎ、映像は多くの人々に衝撃を与えた。
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