マドゥロ氏拘束を「餌」に米政府を標的か 中国共産党系ハッカー集団の手口
サイバーセキュリティの専門家は、中国共産党系のハッカー集団が1月初旬、米国政府および政府当局者に対し、フィッシングメールを送信した可能性があると明らかにした。メールの件名は、米軍によるベネズエラのニコラス・マドゥロ大統領の拘束に関連するものだった。これは、中国のハッカーが時事ニュースを「餌(ルアー)」として利用している実態を浮き彫りにしている。
スイスに本社を置くグローバル・サイバーセキュリティ・データ保護企業のアクロニス(Acronis)によると、1月5日、「米国は今、ベネズエラの次の一歩を決定する」という名称の圧縮ファイルが、一般公開されているマルウェア分析プラットフォームにアップロードされた。
同社の研究員がこのファイルを分析したところ、プログラムの特徴的な書き方(コード)や、攻撃に使用されたサーバーなどの設備(インフラ)の共通点から、これが「ムスタング・パンダ(Mustang Panda)」と呼ばれるハッカー集団によるものだと判断した。研究員によれば、実際にターゲットが被害を受けたかどうかは不明だが、マルウェアが侵入した場合、攻撃者はターゲットのコンピュータからデータを窃取し、継続的なアクセスが可能になるという。
関連記事
米連邦議会下院の中共特別委員会は、中共は、「買えるものは買い、買えないものは盗む」という調査報告書を公表した。中共が合法調達と違法な密輸の両方を通じて、先端半導体とAI開発能力の獲得を進めていると指摘
米国で中国人研究者や留学生に対する入国審査が厳格化している。2023年11月以降、到着した米空港で留学生20人の入国を拒否した。背景にあるのは、中国共産党や軍との接点を隠した技術流出への懸念だ
カナダのフォーシーズンズ・センターで予定されていた神韻芸術団の6公演が、虚偽の爆破予告によって中止された。爆破予告メールの送信者は4月3日、さらに中国語のメール2通を送り、自らが中国本土にいることを示唆する内容を記していた
カリフォルニア州選出のスウォルウェル連邦下院議員を巡り、中国女性スパイとの接触疑惑に関する過去の捜査資料の公開問題が再び波紋を広げている。FBIが資料公開を検討している中、同議員は中止を求めて反発している
ドイツの有力研究機関トップがファーウェイの海外研究開発責任者に転じたことを受け、政界で警戒感が広がっている。中国企業による先端人材の引き抜きが、安全保障上の新たな懸念として浮上している