3月26日、米スタンフォード大学の女子学生が米下院の公聴会で、自身が中共の工作員とみられる人物に追跡された疑いのある体験について証言した。(新唐人)

米スタンフォード大の女子学生が中共スパイから嫌がらせ受ける 米下院で証言

米国の高等教育機関が再び中国共産党による浸透を受けている疑いが浮上した。3月26日、米スタンフォード大学の女子学生が米下院の公聴会で、自身が中共の工作員とみられる人物に追跡された疑いのある体験について証言した。識者は、西側諸国が連携して中共の浸透を封じ込める必要があると訴えている。

米議会は同日、大学におけるスパイ活動に関する公聴会を開催した。東アジア研究を専攻する3年生で、学生誌「ザスタンダードレビュー」編集長のエルサ・ジョンソン氏は証言で、中国関連の研究に従事していた期間中、中共の情報関係者とみられる人物に目を付けられたと明かし、これは典型的な「越境弾圧」だと語った。

ジョンソン氏によれば、事態は2024年6月にさかのぼる。当時、保守系シンクタンク「フーバー研究所」で研究助手として中国の産業と軍事戦略について調査していたところ、「チャールズ・チェン」と名乗る男からインスタグラムで接触を受けた。男は中国旅行への資金提供を持ちかけたほか、彼女の個人背景を繰り返し探り、中国でより多くの発展機会が得られると強調した。

その後、相手は圧力を強め、やり取りをウィーチャットなど中共の監視下にあるアプリへ移すよう要求した。

台湾国防部系シンクタンク「国防安全研究院」の沈明室研究員:「ジョンソン氏は接触とやり取りを経る中で、相手の要求が次第に増え、応じられない内容になったと感じた可能性がある。応じればフーバー研究所での職務に影響し、情報提供が発覚すれば職を失いかねないためだ。従わなかった場合、中共は家族や仕事などを含め、さまざまな手段で圧力をかける」

ジョンソン氏はまた、この男がインスタグラムの投稿のコメント欄に中国語でコメントを残し、両者のやり取りのスクリーンショットを削除するよう求めたと説明。個人端末やアカウントが侵害された可能性にも言及した。

沈明室氏:「(相手は)どの政府機関がどのシンクタンクに研究分析を委ねているのか、またシンクタンク内の重要人物は誰かを把握しようとしている。把握されたら、中共に関する情報の流入を防ぐことができず、機密窃取やミスリードを行う可能性も排除できない」

ジョンソン氏は、この男が中共の国家安全部と関係している可能性があるとし、2020年以降少なくとも10人の女子学生が同様の手口で接触を受けたとしている。

米テキサス州に位置するサムヒューストン州立大学のデニス・ウェン教授:「したがって、シンクタンクや国家安全保障機関への浸透は、実際のところ難易度が高い。しかし一方で、一般の民間分野、大学生であれ、社会のさまざまな層であれ、さらには労働組合や商工団体なども含めていずれも浸透の対象となり得る」

昨年5月、ジョンソン氏が関連調査と報道を開始すると、嫌がらせは明らかにエスカレートした。米国内の番号から複数の電話がかかり、応答後に中国語で会話を始め、母親に言及するケースもあった。また、報道の削除を求める脅迫メールも受信したという。

沈明室氏:「これは中共が敵対者を自陣に取り込む、あるいは他国へ浸透する際に用いる典型的手法だ。米中関係の良しあしに関わらず、中国が米国を仮想敵と見なす限り、その仮想敵の弱点をより深く把握しようとする点にある。さらに、米国が中国をどの程度把握しているのか、あるいは米国内の権力闘争に関する見方などについても探ろうとするのである。」

ジョンソン氏によると、FBIは昨年秋、彼女がスタンフォード大学構内で監視されていると伝え、家族も注視されていると指摘した。こうした嫌がらせは現在も続いており、最近も不審な電話があったという。

デニス・ウェン氏:「より懸念されるのは、長期的に見て、さらに一歩踏み込んだ浸透が可能になるのではないかという点だ。つまり、実際に機密事項に触れるようなレベルにまで及ぶ可能性があるということである。例えば、軍事基地の周辺でアメリカ人に接触を図ることができる、といったケースである」

沈明室氏:「まさに中共によるこうした浸透については、暴露していく必要がある。暴露した上で、同盟国に周知し、あるいは同盟国と共同で情報を共有・連携する体制を構築することで、このような浸透や破壊活動を防ぎ、封じ込めていくことが極めて重要だと考える」

対応面では、ジョンソン氏はスタンフォード大学が十分な支援を提供せず、外国情報機関からの圧力に単独で直面せざるを得なかったと批判。最終的にはフーバー研究所の支援により、FBIとの接触に至ったとしている。

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