2019年8月6日、中国江蘇省南通市の銀行窓口で、中国の銀行員が100元札と100米ドル札を数えている(STR/AFP via Getty Images)

中国人民元国際化の嘘 データが暴く「中露・脱ドル包囲網」の崩壊

解説

制裁や二つの戦争があったにもかかわらず、人民元の国際的地位はむしろ低下している。以前見られた勢いはその大半がロシアとの特殊な関係に依存したものであり、現在はその反動で下落に転じているのだ。

クレムリンは今年、ワシントンとの経済的収束の可能性を秘めた7つの分野を概説するメモを草案した。そこには、ロシアのエネルギー取引におけるドル決済への復帰案が含まれている。メモに記された論理的根拠は、ドル体系への統合がロシアの国際収支と外国為替市場を安定させるというものだ。ロシアは本来、人民元で取引を行うことを望んでいたわけではない。モスクワがそうしたのは、制裁によってドルシステムから排除され、選択肢がなかったからに過ぎない。

▶ 続きを読む
関連記事
景気低迷が続くなか、例年なら夏の旅行シーズンを迎えている各地で、観光業者から「観光客が少ない」「観光地が閑散としている」との声が相次ぐ
高級ブランド大手エルメスのアクセル・デュマ執行会長は、消費動向を判断する指標として豚肉価格に注目していると明らかにした。豚の生体価格は約10年ぶりの低水準に落ち込み、養豚企業の赤字も拡大している
中共は、海外信託への資産移転、運用益、清算益を課税対象とする新ルールを発表。税率は20%で、過去の未納分も90日以内の申告を求める。香港の保険商品にも課税が広がると指摘
中国の自動車市場で、合弁・外資系ブランドのシェアが2026年6月に24.5%まで低下した。中国系ブランドは上半期に71.8%を占め、日米独メーカーは販売が大幅に減少。EV転換の遅れや海外サプライヤー依存が背景にある
フォーチュン中国500強で国有企業の支配力が一段と拡大。不動産大手は順位急落・脱落が相次ぎ、中国経済の構造転換とAI偏重戦略の実態が浮かぶ