デジタル越境弾圧「中共は常習犯」 国際報告書が警鐘
近年、人権に関する複数の国際的な報告は、中国共産党がデジタルによる越境的弾圧の常習者であると指摘している。偽装身分の使用、フィッシング、世論操作などの手段を通じて、海外にいる反体制派に対して精密な弾圧を行っており、関連行動はエスカレートする傾向を示している。
「国際調査報道ジャーナリスト連合」と「シチズン・ラボ」は先日、最新の調査報告書を発表した。報告書によると、昨年4月以降、研究者は標的型サイバー攻撃を行う2つの組織を継続的に追跡しており、中共のデジタル越境弾圧には「官民融合」の運用モデルが見られることが明らかになった。
報告書は、「グリッター・カープ」と「シークイン・カープ」と呼ばれる組織が、長年大規模なフィッシング攻撃を展開しており、その対象は海外にいるウイグル人、チベット人、台湾および香港の人々、さらには中共の越境弾圧を報じる記者にまで及んでいると指摘している。
さらに、ハッカーの中には大紀元を装って偽のウェブサイトを構築し、誘導を行う者も確認されており、攻撃が高度な偽装性と標的性を備えていることが示されている。
報告書はまた、大規模なIPおよびドメインのネットワークを明らかにしており、その中にはこれまで識別されていなかった100以上のドメインが含まれていることから、サイバー攻撃がなお拡大し続けていることが分かる。
分析によれば、このようなデジタル越境弾圧は明確な目標と高い秘匿性を持ち、海外の反体制派の身の安全などに脅威をもたらしている。
海外中国人権弁護士連盟の責任者 呉紹平氏
「現在、このようなデジタルツールを使い、特定の集団・対象に向けて行われる越境的な抑圧行動は、発見が非常に困難だ。強い秘匿性を持ち、標的性も極めて高く、目的も明確であるため、実行された場合の効果は非常に顕著であり、精密な越境弾圧を実現している」
呉紹平氏はまた、フィッシングやアカウント乗っ取りが海外にいる反体制派の信頼を損なっていると指摘した。例えば、過去にはテレグラムの大量のアカウントが乗っ取られ、ハッカーがそれらを利用して情報を拡散したこともある。
呉紹平氏
「この方法により、人と人との間に信頼の亀裂が生まれている。連絡を取ろうとする相手が本当に本人なのかどうか、誰もが通話の際に追加の確認手段を取らなければならなくなっている」
最近では通信アプリ「シグナル」も大規模なフィッシング攻撃を受け、複数の反共活動家のアカウントが乗っ取られた。ドイツでは約300の政治関連アカウントが侵害され、現地の情報機関およびサイバーセキュリティ部門が調査に乗り出している。
呉紹平氏
「現在、中共は対外的に攻勢しているが、米欧が技術的な対抗措置を取っている様子は見られない。各国が技術面で協力し、中共のファイアウォールを突破することが必要だ。民主国家に対するデジタル越境弾圧や侵入を黙認し続けるべきではない」
また、呉紹平氏は、中共のファイアウォールが突破されれば、多くの中国人が真実を理解し、そのデジタル越境弾圧も自然に崩壊するだろうと指摘した。
国際人権団体「アムネスティ」および「ヒューマン・ライツ・ウォッチ」も最新の報告書で、昨年に中共による国内外の反体制派への抑圧がさらに強まっていると明らかにしている。
中国民主党の創設者の一人である朱虞夫氏は、中共内部に越境弾圧に関連する計画(沈船計画)が存在し、一部の人物がブラックリストに載せられていると明らかにした。
中国民主党の共同創設者 朱虞夫氏
「中共は手段を選ばず、日頃から対立している人々を排除すべきブラックリストに載せる。私は『浙江省一号』として、真っ先に排除される対象であることも知っている。万一何か事態が起き、この体制が崩壊に向かうとき、彼らは直ちにリストにある人々を一人一人処理していってしまうだろう」
朱虞夫氏はまた、中共が暗殺部隊を派遣し、長期にわたり海外で標的型の行動を行っているとも暴露した。
朱虞夫氏
「私が刑務所にいたとき、ある人物がいた。彼の戦友は中共の暗殺部隊に所属し、長年海外で活動していた。上からの指示で誰を排除するかが決まると、彼らは行動を開始する。そのため、多くの人が原因不明のまま亡くなっている。心臓発作などとされるが、いずれ真相は明らかになるだろう。しかし、その代償はあまりにも大きい。だからこそ、早急に人々に警告し、すべての人が警戒すべきだ」
朱虞夫氏は、中共による越境弾圧は数十年にわたり続いており、海外の反体制派を脅かすだけでなく、受け入れ国の国家安全にも挑戦をもたらしていると指摘した。国際社会は警戒を高め、同等の手段で対応し、中共が海外に伸ばす影響力を断ち切る必要があると強調した。