イメージ画像。北京の天安門広場の一角に設置された監視カメラ(Greg Baker/AFP via Getty Images)
SNS拡散で不安と不信が拡大

中国でスパイ探し過熱 SNSが生んだ疑いの連鎖

中国でいま、「スパイを見つける」という動きが急速に広がっている。社会には互いを疑う空気が広がり、外国人や留学生、外資系企業の社員までを疑いの対象としている。

きっかけは当局による国家安全の強化だ。4月中旬以降、政府系メディアやSNSで「スパイ対策」を呼びかける情報が一気に増え、市民の間でも「怪しい人を通報する」という空気が広がり始めた。

実際、ネット上では奇妙な「スパイ事例」が次々と拡散している。

配車サービスの運転手が乗客を撮影して通報したり、農民が外国人らしき人物を「怪しい」として追い払ったりする動画などだ。しかし、場所や時期などの詳しい情報は示しておらず、真偽は不明なものが多い。

▶ 続きを読む
関連記事
中間選挙直前の米中首脳会談は選挙目当ての演出なのか。習近平が抱える国内事情と短期の貿易休戦を読み解き、トランプが「強い立場」から自国の労働者と経済の利益を優先して仕掛けた交渉戦略の意図と背景を論評する
中国当局は半導体やAIなどの先端技術に巨額を投じる一方、家計消費は低迷し、若者の就職も厳しさを増す。投資と借り入れに頼る成長の限界を分析する
中国の経済学者らは、地方政府の債務問題が不動産不況以上に深刻だと警鐘を鳴らした。企業間の連鎖債務は約30兆元に上り、金融機関や不良債権処理会社にもリスクが広がっている
米軍がホルムズ海峡で新たな兵器を投入した。1回の攻撃にかかるコストは、ミサイルを発射するよりはるかに安いという。
中国は人型ロボットを次の成長戦略に据え、政府調達と補助金を大幅に拡大している。一方、現場では低い作業効率や学習データ不足、収益化の困難が残る。国家主導の量産競争は、新たな過剰生産を招くのか