「減量しても治らない脚の腫れ」脂肪性浮腫に食事でできること

ローラ・ケルさんの脚は、周閉経期のわずか2か月で約18キロ増加し、階段を上ることがほぼ不可能になりました。そのとき医師から告げられた助言は、よくあるものでした。「減量してください」しかし、ケルさんの問題は過食ではなく、従来の食事療法では対処できない慢性的な脂肪の障害だったのです。

「何年もの間、医師からは減量するように言われ続けましたが、脚の痛みと腫れは悪化するばかりでした」と、原因不明の脚の重さに苦しんできたヨガインストラクターのケルさんは、エポックタイムズに語っています。

彼女は、脚が耐えられないほど重く感じた時期を今でも覚えています。あざが一晩で理由もなく現れ、どのような食事や運動をしても体の形は変わりませんでした。

その後、ケルさんは自身の症状が脂肪性浮腫(リペデマ)であることを知ります。脂肪性浮腫は女性の推定11〜18%に影響するとされ、多くの人が診断を受けないまま過ごしています。この診断は、彼女の日常的な苦闘に名前を与え、なぜ従来の減量法がうまくいかなかったのかを明らかにしました。

研究者たちは、ケルさんのような患者が長年感じてきた疑問を裏づけています。脂肪性浮腫の脂肪は通常の体脂肪とは異なり、特に低炭水化物といった食事戦略が、一般的な食事法では得られにくい痛みや腫れの軽減につながる可能性があることが示されています。

脂肪性浮腫の詳細

脂肪性浮腫には、他の体重増加とは異なる特徴的なパターンがあります。

  • 外見:体の他の部分に比べて脚や臀部が不均衡に大きくなり、「逆シャンパンボトル」と表現されることがあります。腕も影響を受けることがありますが、手や足は通常影響を受けません。
     
  • 発達:初期には組織が柔らかい状態ですが、徐々に結節化や線維化が進みます。進行すると大きな脂肪パッドが形成され、可動性の低下や足・足首の腫れが一般的になります。
     
  • 感覚:通常の脂肪とは異なり、脂肪性浮腫の組織は硬く、線維化しやすく、減量に抵抗性があります。組織が病的な状態になることで、あざができやすく、触れると痛みを感じることがあり、内部の微小血管も脆くなります。
     
  • 注意点:この状態はほぼ常に左右対称に現れ、家族性があり、思春期、妊娠、更年期などホルモン変動の時期に悪化しやすいとされています。

現在のところ、脂肪性浮腫を完全に治す方法はありません。治療は、圧迫着、リンパマッサージ、負担の少ない運動、抗炎症的なアプローチ、重症例では専門的な脂肪吸引手術などによる症状管理が中心となります。

ホルモンと炎症の衝突

脂肪性浮腫の脂肪組織はホルモン変化に敏感に反応し、影響を受ける部位を慢性的な刺激状態に保ちます。一部の女性では、思春期、妊娠、更年期前後のエストロゲンやプロゲステロンの変動によって、症状が悪化することがあります。

こうしたホルモンの変化が、脂肪性浮腫の中でも特に改善しにくい症状を引き起こす要因になると考えられています。

「減量して、もっと運動して、我慢するようにと言われました」とケルさんは語ります。「でも、脚や腕だけが大きくなり、体の他の部分は変わらない理由について、誰も説明してくれませんでした」

学術誌『Biomedicines』に掲載されたレビューでは、脂肪性浮腫組織に脆弱な血管、腫れ、持続的な炎症を示す免疫活動が確認されています。こうした炎症状態はホルモン変動と密接に関連し、影響部位での脂肪増加や水分保持が起こりやすくなる可能性があります。これらの変化は、従来の食事療法が脂肪性浮腫に対して効果を示しにくい理由や、炭水化物を減らすアプローチが研究されている背景を説明するものです。

脂肪の増加と炎症が互いに影響し合うことで、食事を変えても体が期待通りに反応しなくなることがあります。ケルさんはこれを「通常のルールが当てはまらない状態です」と表現しています。
 

食事戦略の重要性

食事だけで脂肪性浮腫が治るわけではありませんが、情報に基づいた食品選択が症状に違いをもたらすことがあります。その理由の一つが、インスリンというホルモンです。インスリンは脂肪細胞にエネルギーの貯蔵や放出を指示しますが、脂肪性浮腫の人では、インスリンが過剰になることで脂肪細胞の肥大や炎症が強まる可能性があります。糖分や精製炭水化物を控えることで、インスリンレベルが下がり、体内の炎症が落ち着くことが期待されています。

女性の健康に関する研究では、地中海食やケトジェニックといった食事パターンが、炎症の低下やインスリンコントロールの改善と関連する可能性が示されています。

これらの知見は、栄養が症状緩和につながる理論的な経路を示しています。

「炎症を抑えることは誰にとっても有益ですが、特に脂肪性浮腫に対処している人にとって重要です」と、ザ・ボディ・ビルディングの最高医療責任者であるマイケル・イリングワース博士は、エポックタイムズに語っています。

イリングワース博士は、地中海食、間欠的ファスティング、オメガ3脂肪酸やビタミンDのサプリメントなどを提案しています。

加工食品の問題

白パン、白米、パスタ、ペストリーなどの精製炭水化物は、加工の過程で食物繊維や栄養素が取り除かれています。その結果、体内で急速に消化・吸収され、短時間で糖に変わります。この急激な血糖上昇がインスリン分泌を促し、炎症を引き起こすことで、脂肪性浮腫に伴う痛みや腫れが強まる可能性があります。

「加工食品や糖分、精製炭水化物の多い食事をすると、脚や腕の腫れが誘発されたり、悪化したりすることに気づきました」とケルさんは話しています。

脂肪性浮腫患者と関わる医療従事者も、同様の傾向を報告しています。

「患者さんが適切な食事の変更を行うと、リンパの流れが改善し、過敏さが軽減され、治療効果がより持続しやすくなります」と、マクガイア・フィジカルセラピーで脂肪性浮腫やリンパ浮腫の患者を専門とする認定理学療法士アシスタントのクリスティン・ラリデン氏は、エポックタイムズに語っています。

「抗炎症的な食事から始めることは、体を内側から整えるための、比較的取り組みやすく費用対効果の高い方法です。脂肪組織や結節の周囲の炎症を落ち着かせ、痛みの軽減につながる可能性があります」

食事は治療そのものではありませんが、他の治療をより効果的にし、長期的な緩和につながる土台を整えます。
 

助けになる食品

抗炎症・低炭水化物の食事でよく取り入れられる食品には、次のようなものがあります。

・オメガ3脂肪酸を豊富に含む脂の多い魚(サーモン、イワシなど)

・ケール、ほうれん草、スイスチャードなどの葉物野菜

・ブロッコリー、芽キャベツ、キャベツなどのアブラナ科野菜

・ベリー類、チェリーなどの色の濃い果物

・オリーブオイルやクルミ、アーモンドなどのナッツ類

・ターメリック、ジンジャー、ガーリックなどのハーブやスパイス

また、次のようなシンプルな食品の置き換えも役立つことがあります。

・パスタや白米の代わりに、カリフラワーライスやズッキーニヌードル

・サンドイッチ用のパンやトルティーヤの代わりに、レタスラップ

・甘味付きヨーグルトの代わりに、プレーンのギリシャヨーグルト

・チップスやクラッカーの代わりに、ナッツ、チーズ、ゆで卵

・ソーダや甘いお茶の代わりに、レモンやベリーを加えた炭酸水
 

緩和のための穏やかな運動

ケルさん自身の脂肪性浮腫体験は、彼女自身の実践やヨガの生徒への指導方針にも影響を与えました。

「ヨガを始めた当初は、柔軟性や筋力を高めることが目的だと思っていました」と彼女は語ります。「でも、脂肪性浮腫を経験して、体を追い込むのではなく、支えるような動き方を見つけることが大切だと気づきました」

ケルさんは、関節に負担をかけずにリンパの流れを促し、腫れの緩和を目指す回復的な運動を勧めています。これらの運動は神経系を落ち着かせ、炎症を助長するコルチゾールの急上昇を抑える助けにもなります。

・脚上げ壁ポーズ(または椅子・ソファを使ったサポート):リンパの流れを促し、脚の重だるさを和らげます

・座位またはサポート付きのキャット&カウ:やさしい背骨の動きがリンパポンプを助け、関節に負担をかけずにこわばりを和らげます

・ふくらはぎポンプ運動や足首回し:血流を促し、脚の重さの軽減につながります

・穏やかなツイストと呼吸法:動きと自律神経の調整を組み合わせ、炎症とストレスの両方を和らげます

・プロップの使用:ボルスターや椅子、ブロックを使うことで、ヨガを無理なく行いやすくします

サポートとリソースを見つける

脂肪性浮腫は時間とともに体の形を変えるだけでなく、医療現場での認知不足も相まって、精神的に大きな負担となることがあります。適切なリソースとつながることが、持続可能なケア計画を立てるうえで大きな違いを生みます。

アメリカ・リペデマ協会の戦略計画リードであり理事会メンバーでもあるハマティ氏は、エポックタイムズに次のように語っています。「ケトジェニックや低炭水化物のアプローチで改善を感じる人もいれば、全食品を中心に、健康的な脂肪、良質なたんぱく質、加工糖を控えた抗炎症的な食事から恩恵を受ける人もいます。最も重要なのは、知識のある医療提供者へのアクセスと、支え合えるコミュニティです」

アメリカ・リペデマ協会は、教育情報、当事者同士のつながり、治療に関するリソースを提供しており、詳しく知りたい人の助けとなります。

専門家たちは、最大の改善は単一の対策ではなく、栄養、運動、圧迫療法、医療的サポートを組み合わせた包括的な計画から生まれるという点で一致しています。

ケル氏にとって、栄養、運動、サポートを適切に組み合わせることが人生を変える結果となりました。それは、脂肪性浮腫を抱える女性が快適さ、強さ、自信を取り戻せる可能性を示しています。多くの人にとって、炭水化物を控えることは、かつては制御不能に感じられた脂肪性浮腫の日常的な負担を和らげる、新たな選択肢となり得るのです。

(翻訳編集 日比野真吾)