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7月19日、バーナンキ米FRB議長、持続的な高インフレが経済損なうと警告(2006年 ロイター/Jim Young)

インフレ高進リスクあるが物価圧力は今後抑制へ=米FRB議長

 バーナンキ米連邦準備理事会(FRB)議長は19日、上院銀行委員会で証言し、米経済は依然インフレ高進リスクに直面していると警告する一方、景気減速により物価圧力は今後抑制されていく、との認識を示した。

 議長は、金利の引き上げ過ぎで経済に悪影響を及ぼすリスクと、金利の引き上げ不足でインフレが抑制されないリスクと、2つのリスクにFRBは直面していると指摘。「あえて言えばどちらの方向にも向かうリスクがある」と語った。

 来年の経済については、成長が一段と減速するとともに、インフレはやや後退するとの見通しを示した。さらに、原油高や労働市場のひっ迫、将来の価格上昇を助長するリスクに対し、引き続き懸念していると指摘。「持続的なインフレ高進は実体経済活動を損ね、これを覆すために多大な犠牲を払うことになる。FRBは政策決定を行う上でこれらのリスクを考慮しなければならない」と語った。

 議長は半期政策報告を議会に提出。米経済は一段の減速に向かう過渡期にあるもようで、そのことが物価圧力をある程度、徐々に減らしていくことになるだろう、と述べた。

 また「われわれは最も起こりうる可能性が高いと見られる(経済的)帰結だけでなく、展望へのリスクやリスクが表面化した際に被る代償についても考慮する必要がある」と話した。

 半期政策報告では、コアインフレ率見通しについて、06年が2.25─2.5%、07年が2─2.25%と予想。今年2月時点の見通しは、06年が約2%、07年が1.75─2%だった。

 多くのFRB当局者は、コアインフレが1─2%のレンジに収まることが望ましいとの見方を示している。

 バーナンキ議長は、インフレが上昇するという期待が社会に定着しないようFRBとして対応していくことが必要と指摘。「一時的な上昇にとどまるであろうインフレを一段と長引かせかねないような心理が表面化してくることに対し、FRBは警戒しなければならない」と語った。

 また、長期的なインフレ期待を示す指標は、今年に入り一時上昇していたが、その後はやや低下しており、FRBとして状況を注視していると述べた。

 そのうえで「原油価格の安定に対する期待は過去数年間、常に裏切られてきた。この一週間の動きが示すように、商品価格が上昇する可能性は、引き続きインフレ見通しにとってリスクである」と語った。

 経済については、減速していると見られる一方、最近の不規則な成長傾向が判断を複雑にしていると指摘した。

 また、住宅市場の鈍化などを背景に消費支出は伸びは鈍化している一方、企業投資などの分野は引き続き底堅く伸びていると述べた。

 さらに、世界の経済成長は米国の輸出需要を押し上げるに十分な強さがあるが、そのことが原油や他の商品をめぐる競争をさらに推進し、価格上昇にもつながっている、と話した。

(ロイター7月19日=ワシントン)

 (06/07/20 08:03)  





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