印刷版   

ヨモギの花(撮影=大紀元、2008/09/15)

【草木染めの植物】蓬(ヨモギ)

 【大紀元日本9月24日】日本の各地の山野にみられるキク科の多年草。葉は表面が緑色、裏面は白毛が密生して白く、羽状に分裂し、夏から秋にかけて、管状の花をたくさんつけます。乾燥した葉をつき砕いて篩(ふるい)にかけると、柔毛が綿のようにかたまって残り、これがお灸に使うモグサです。

 春の摘み草の代表でもあり、歌に詠われ、古くから生活に根ざした植物です。

 「かくとだに えやはいぶきの さしも草 さしも知らじな 燃ゆる思ひを」(『後拾遺集』より)

 また、約400年前、織田信長は「黒色火薬」の原料として用いました。

 【薬用効果】 6~7月頃、茎葉を日陰でよく乾燥したものを生薬名・艾葉(がいよう)といいます。肝・脾・腎に働き、体の中から温め、冷痛を止めるので、婦人科にも重要な薬です。外用すると痒みを抑えます。一日量は乾燥葉3~6gを煎服、外用には適量を使用します。

 モグサでお灸すると、その熱で体を温め、経絡を通じさせ、気血の流れをよくします。

 その他、ヨモギ酒を喘息に、ヨモギ風呂を腰痛に、生絞り汁を切り傷、虫さされにと多方面に使われます。

 【食用】 新芽はつんで草もち、草だんごにして、春の訪れを香りとともに楽しむ季節の味として珍重されます。若葉はゆでてあく抜きしてから、てんぷら、ゴマあえ、油いため、汁の実にします。

 【染色用】 茎葉を染色用に利用しますが、季節によって色相が変わり、徐々に茶味が強くなります。熱煎して染色液とします。灰汁で黄から草色を、錫媒染で黄色を染めます。また灰汁などで熱煎した液を中和して使うと、アルミや銅媒染で薄青色、鉄媒染で黒味がかった緑色に染まります。

ヨモギの花(撮影=大紀元、2008/09/15)

ヨモギ(撮影=大紀元、2008/09/15)

(文・ハナビシソウ)

 (08/09/24 00:00)  





■関連文章
  • 【草木染めの植物】木槿(ムクゲ)(08/09/02)
  • 【草木染めの植物】昼顔(ヒルガオ)(08/08/05)
  • 【草木染めの植物】露草(ツユクサ)(08/07/19)
  • 【草木染めの植物】十薬(ドクダミ)(08/06/28)
  • 【草木染めの植物】羊蹄(ギシギシ)(08/06/08)
  • 【草木染めの植物】栃(トチ)(08/05/23)
  • 【草木染めの植物】馬酔木(アセビ)(08/05/06)
  • 【草木染めの植物】柊南天(ヒイラギナンテン)(08/04/26)
  • 【ハーブティーを楽しみましょう】(4):カモミール(08/04/16)
  • 【草木染めの植物】白木蓮(ハクモクレン)(08/04/07)
  • 【草木染めの植物】桜(サクラ)(08/03/23)
  • 中国湖北省:ダム下流で絶滅危惧種植物が発見される(08/03/01)
  • 【草木染めの植物】蒲公英(タンポポ)(08/02/29)
  • 【草木染めの植物】枇杷(ビワ)(08/01/31)
  • 【草木染めの植物】南天(ナンテン)(07/12/25)