地球温暖化の緩和には、「肉の摂取量を減らせばいい」

【大紀元日本9月18日】英国の医学雑誌「ランセット」がホームページに掲載した報告によると、富裕な国の国民が、もしの摂取量を毎日1人ハンバーグ1個分に制限すれば、地球温暖化を緩和するのに有効であるという。もし提案どおりに肉類を減量できれば、地球全体での肉類の消費量を、2050年までに10%減らすことができる見込みだ。

この報告は、オーストラリア国立大学「国家伝染病と公共衛生研究センター」が行ったもので、報告によると、地球全体の温室効果ガス放出量のうち、農業が20%を占め、工業の割合とあまり差がなく、各種交通手段が排出する二酸化炭素の量よりも多いという。

家畜が造成する温室効果ガスの放出は、運送と飼料を与える過程で形成される二酸化炭素で、農業全体が放出する温室効果ガスの80%を占め、その大部分がメタンガスだ。

報告によると、現在地球上で消費される食肉の量は、平均すると毎日1人100gで、富裕国では200-250g、貧困国ではわずかに20-25gだ。

研究員の提案では、地球全体での食肉消耗量を2050年までに、平均して毎日1人あたり90gにまで減少させたい考えで、富裕国の国民は消費量を減らし、貧困国では消費量を増やすようにするものだ。報告ではまた、毎日1人が、牛や羊などの反芻動物の赤肉を50g以上摂らないよう提案している。

研究員の指摘によると、富裕国の国民は、食肉の消費を大量に削減すれば、心臓病などの血管疾病、肥満、結腸・直腸ガン等を減らすことができるし、貧困国の国民は、食肉の消費量を増やすことによって健康を増進できるという。

つくば市の「畜産草地研究所」の研究グループが今年7月に公表した調査結果によると、牛肉1kgを生産するのに36.4kgの二酸化炭素を排出しており、これは家の電気を全て点けたまま車を3時間運転したときの二酸化炭素排出量に相当するという。

(翻訳/編集・太源、瀬戸)