<新型インフル>高額な治療費払えず、男児を遺棄死亡=中国広州

【大紀元日本12月12日】広西チワン族自治区から広州へ出稼ぎにきていた夫婦の男児(3)が、新型インフルエンザにより死亡し、遺体が道路の溝に遺棄されるという事件が起きた。

広州日報の報道によると、当初この男児は風邪と診断され、広州市の病院で治療を受けていたが、後に新型インフルエンザの重症患者と確定された。夫婦は、高額な治療費を払えず、6日、医師の反対を押し切って子供を病院から連れ出した。帰郷して治療すると話していたという。

8日午後、広州市内の道路の溝で、男児の遺体が発見された。遺体には布が掛けられ、すぐ横には病院のカルテが置かれていた。両親は行方不明。

男児の遺体を引き揚げた疾病予防センターの職員が記者に、遺体の周囲の消毒作業を行ったと確認した。

北京市衛生局副局長の話によると、軽症のインフルエンザ患者の治療費は500元(約6,500円)前後で、重症化すると7~8万元(約91万円~104万円)に上るという。

調査によると、2009年広州市での出稼ぎ家庭の平均月収は3000元(約4万円)以下。

広東省衛生庁の発表では、6日までに同省で確認された新型インフルエンザの患者は累計で8千270人。このうち、重症患者は273人、死者は18人となっている。

(記者・古清児 翻訳編集・坂本)
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