他人の財を収め 処理せず 悪報に遭う

【大紀元日本4月21日】合肥に、許という人物がいた。彼は名門の望族出身で、一番上の兄は省の教育行政長官だった。

ある日、保等(科挙に推薦され、登用を待っている)の友人が二百両の金を調達し、彼を成績三等に抜擢するよう許に依頼した。

許は承諾し、お金を受け取った。しかし、彼は忙しさのためにその事を忘れ、力添えをしなかった。等級発表をみると、この知識人は成績六等にまで落ちてしまった。名利を失った友人は首を吊って死に、彼の夫人も悲しみのあまり、気がふさいで病死してしまった。

康熙庚午年、許自身が科挙の試験を受けるために試験場に入ると、なんと死んだはずの友人が号房(答案を作成する独房)の中に立っているのが見える。それを見て取り乱した許は、科挙用具の赤い紐を繋いで首にかけ、号房の入り口で首を吊ってしまったという。

号軍(試験場の警備員)に助けられ、意識を取り戻した許は、わけの分からないことをブツブツと呟いた。詳しく聞いてみると、むかし自分は他人の金銭を受け取ったが、力添えすることを忘れてしまったという。試験が終わり、許は自分の家に戻ったが、家の中でまた首を吊って死んでしまった。

清代の居士である周思仁は、「一本の紐は人を吊るし、死に至らしめることが出来る」と言った。人は因果応報の理を知り、己の言動に責任を持つべきである。

(作者・艾佚名/翻訳編集・市村了)