猛暑のなか、屋外で働く人々を思いやって設置された「無料の飲料水」が、まさかの使われ方をされ、皮肉な「報い」がその直後に訪れた。
7月20日、湖南省岳陽市の焼き肉店前に設置された冷蔵庫からミネラルウォーターを取り出した女性が、それを喉の渇きを癒すのではなく、自らの足や靴を洗うために使用。ところが洗い終えた直後、女性はその場で転倒。この一部始終を捉えた監視カメラ映像がネットで拡散され、広く注目を集めた。
(「現世報」の瞬間)
中国では古くから「悪い行いをすれば、必ず報いが返ってくる」、それもすぐに返ってくるケースを「現世報(げんせほう)」と呼ぶ。今回の映像が拡散されると、この言葉を引き合いに出したネット上の反応が続出。「報いが早すぎる」「天が見ていた」「善意を踏みにじった当然の結末」といった非難の声が相次いだ一方で、「こうした行為のせいで本当に必要な人が恩恵を受けられなくなる」「善意が壊されていくのが悲しい」といった嘆きの声も広がっている。
この冷蔵庫は、炎天下で働く清掃員や配達員などを支援するため、店主が2年前から夏季限定で自費設置しているもので、毎年約16万円を費やしているという。
近年、中国各地で「愛の冷蔵庫」は善意の象徴として広がりつつあり、社会的評価を得ているが、今回のように一部の心ない行為が、善意の仕組みを壊しかねない現実もある。
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