有機栽培のりんご 普通のりんごとの違いは?

長い間、りんごを食べると医者いらずだと言われてきました。実際、りんごには栄養が豊富にありますが、新たな研究によるとりんごの健康への影響は、その作られ方によって違いがあるようです。

フロンティアーズ社の微生物学雑誌に掲載された研究では、有機栽培と従来の方法で育てられたりんごには違いがあるというのです。大きさや味に明確な違いはありますが、ミクロの世界を覗いてみると、健康に影響を及ぼす可能性がある微生物の数にかなりの違いがあるのです。

どの食べ物を食べるかということは、人間の腸内細菌叢の形成に大きく関わってきます。多様な腸内細菌叢があるということは「良い」細菌がいるということで、消化を助け、栄養の吸収を促進し、炎症を防ぎ、また宿主の健康状態に良い影響を与える可能性があります。

一方、均一な腸内細菌叢は、加工食品をよく食べる人に見られ、「悪い」細菌が増加し病気になる可能性が増える場合があります。野菜や果物を生で食べることが、よい腸内細菌叢の成長と多様性を促進するものとしてよく知られています。

有機栽培のりんごと従来通りの方法で育てたりんごには、どちらも240グラムあたり約1億の細菌がいると考えられます。細菌は皮、果肉、種とどこにでもおり、内容の違いはその細菌の種類でした。

有機栽培のりんごは、普通に育てたりんごよりも多様な細菌が存在していました。研究者によると、悪い細菌が普通に育てたりんごから見つかったそうです。しかし、有機栽培のりんごでは悪い細菌は発見されず、さらに普通のりんごには無い体に良い細菌がたくさん存在していました。

ビタミン、ミネラル、食物繊維、抗酸化物質という栄養は、それぞれ同程度含まれていましたが、細菌の種類が二つのりんごの健康面における重要な違いを生じさせている可能性があります。

(大紀元日本ウェブ編集部)