中国、いまだ新型コロナ情報を隠蔽 米国務長官が批判

[ワシントン 24日 ロイター] – ポンペオ米国務長官は24日、中国共産党は新型コロナウイルスの新たな感染防止に世界が必要としている情報をいまだに提供していないとして、中国の対応への批判を強めた。

長官はラジオ番組「ワシントン・ウォッチ」でインタビューに応じ、ウイルスに関する中国の情報公開が遅れたために世界中の人々にリスクがもたらされたとの非難を繰り返し、これは「本当に何千もの人命を危険にさらした」と語った。

また、「中国共産党が関与している隠蔽(いんぺい)行為により、新たな感染や類似事象の再発防止のために世界が必要としている情報が、いまだに提供されていないことを懸念している」と述べた。

ポンペオ氏はまた、新型コロナに関しては中国だけでなく、イランとロシアも偽情報を拡散していると批判。

「ロシア、イラン、中国は新型コロナの発生源が米陸軍、あるいはイタリアだと語っている。全て責任回避が狙いだ」と論じた。

そのうえで、米中関係の構造について、将来的に「非常に重要な決定」を下す必要があると表明。米国内のサプライチェーン(供給網)の問題は、企業が「米国ではなく中国発のサプライチェーンを稼働している」ことが原因だと続けた。

踏み込んだ説明はなかったが、米政権の高官は前週、新型コロナウイルスの感染拡大を受け、医療物資のサプライチェーンの海外依存低減に関する大統領令を準備中と明らかにしている。

トランプ大統領はこの日、新型コロナ対策本部の定例会見で、米国は「生存に必要な手段について、決して外国に頼るべきではない」と強調。「われわれは今後、米国人患者のためには米国製の医薬品を、米国の病院のためには米国製の物資を確保することを目標に据えるべきだ」と述べた。

*内容を追加します。

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