大紀元時報

【ほっこり池】生きる

2021年03月20日 11時03分

 命短し、恋せよ乙女。朱き唇、あせぬ間に。

 黒澤明監督の『生きる』(1952)。もう69年前の映画であるとは、それ自体が驚きですが、そのタイトルの重みといい、描かれた人間模様といい、令和の私たちが見ても十分に心を打つ名作と言ってよいでしょう。

 名優・志村喬さん演じるのはワタナベという初老男。市役所の市民課長ですが、仕事への意欲を全く持てない、抜け殻のような人物です。その役所も、山積みの書類に判を押すだけの無気力状態。ある日、胃癌がみつかり、余命いくばくもないと知ってからのワタナベ課長は、一転して「仕事の鬼」となり、市民の要望である公園作りに最後の命を燃焼させます。

 命には限りがある。だからこそ今を生きる。夜中のブランコで一人歌いながら、笑って死ぬのも悪くないと、映画を見たときの感想を思い出しました。

(慧) 

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