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がんを考える機会のために「男性の乳がんもあります」

国立がん研究センターの最新がん統計によると、「一生のうちにがんと診断される確率は男性65.0%、女性50.2%」。つまり、日本人の2人に1人が、生きているうちに何らかのがんに罹患するとされています。同じく「がんによって死亡する確率」は男性26.7%、女性17.8%であると言います。

華岡青洲が挑んだ「岩」

癌(がん)とは、人間の体内に「岩」のような腫瘍が生じるところからできた文字だと考えられています。

江戸時代後期の文化元年(1804)に、医師・華岡青洲が、臨床記録に残る事例としては世界で初めて、全身麻酔による乳がん摘出手術に成功しました。(注:中国後漢の華佗も麻酔薬「麻沸散」を使用したとされる)

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