本記事とは関係ありません。イメージ画像。2018年、台湾苗栗県の伝統的な祭日「端午節」に行われたドラゴンボートレースの様子。(許享富/大紀元)

伝統行事「ドラゴンボート」を組織した村民を拘留 文化の扱いを知らない公安当局=中国・浙江

浙江省温州市瑞安市の公安当局は11日、村民2人を「当局の許可なく、勝手に河でドラゴンボートレースを組織した」として、それぞれ7日間と9日間、行政拘留したことがわかった。中国メディア「澎湃(ほうはい)新聞」などが報じた。

同市では「低俗、迷信、無秩序などの現象がある」として、民間主催のドラゴンボート(竜船)のレースを禁止している。

中国では毎年、旧暦5月5日(今年は6月22日)に伝統行事「端午節」が行われる。

日本では新暦5月5日を「こどもの日」として祝日に指定しているが、中国の「端午節」は、疫病退散や厄除けなどの願いを込めた夏の伝統行事として重んじられてきた。

この日には、竜船(ドラゴンボート)レースのほか、屈原(くつげん)の故事にちなむ粽子(ちまき)を作って食べたり、菖蒲(しょうぶ)やヨモギを吊るしたりする。

また、家族の健康を願って薬草の蒼術(ソウジュツ)や白芷(ビャクシ)を燻し、雄黄酒(ゆうおうしゅ)を飲むなど、昔から大切にしてきた習慣がある。

習近平国家主席は今月2日北京で開かれた「文化伝承発展座談会」で、「優秀な伝統文化は中華民族の根源であり魂である。また中華民族の最も深い精神的追求でもある」と強調し、引き続き「文化の繁栄の促進」を指示したばかりだ。

これを受けて台湾メディア「自由時報」は、習主席による重要会話の直後に、中華民族の伝統である「端午節」のメイン行事、ドラゴンボートを禁じる命令を出した瑞安市公安局は「習主席のメンツをつぶした」と記事のなかで指摘した。

そうした外部からの指摘が作用したかどうかは不明だが、同市では今月30日に、時間や区域、および参加チーム数を限定した、官方「ご指定」のドラゴンボートレースが開催される予定。不可解な措置だが「民間が勝手にやるのはダメで、当局主催ならばよい」ということらしい。

なお、「端午節」のドラゴンボートレースは東アジアの中華文化圏にひろく見られ、沖縄の「爬竜船(ハーリー)」や長崎の「白竜(ペーロン)」もその一つである。

言うまでもないが、それらに「低俗、迷信、無秩序などの現象」は全くない。

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