イメージ画像。北京の清河駅前で、2022年北京冬季オリンピックの宣伝ボードの前に立つ清掃員 。まだゼロコロナ政策中であるため、マスクとゴーグルの完全武装だ。(Carl Court/Getty Images)

「給料支払い」を求める街の清掃員たち、車道に出てバスを止める=中国 四川

今月15日、四川省自貢市富順県で撮影されたとされる動画がSNSに投稿され、議論を呼んでいる。

動画のなかで、街の清掃要員であろう、オレンジ色の制服を着た人たちが、なぜか大勢で車道に出て来た。そのまま路線バスの前に立ちはだかり、動こうとしない。

この集団がそうする理由について、動画投稿者は「未払いになっている給料の支払いを求めるため、バスを止めている」と説明している。

給料未払いの件と、この路線バスの会社がどのような関係にあるのか、動画の情報だけでは分からない。地方行政の下請けであるバス会社が街頭の清掃業務も担っていて、その末端の清掃員に払う給与が滞っていることは、一つの想像としてはつながるが、その確認はとれない。

ともかく、全く無関係であるバスの乗客にとっては迷惑な話で、公共交通の妨害と言われても仕方がないだろう。この後、警察官が飛んできたかどうかは定かではないが、そうなった可能性は高い。

もちろん、このような行動が社会的に不適切であるのは、百も承知であろう。そこにはおそらく、単純な是非だけでは判断できない彼らの事情がある。バスの通行を妨げられた乗客や市民からの罵声を覚悟で、捨て身の行動に出たこの清掃員たちについて、中国メディアが報じることはない。

気温40度を超える四川省の炎天下のもと、懸命に働いてきたのに給料がもらえない。明日の食べ物を買うお金がない。他に方法があるのならば、この清掃員たちがここまでやることはないだろう。

これが当局が作り上げようとする「(見せかけの)繁栄盛世」の裏にある、リアルな中国の一幕である。

関連投稿には「月1000元(2万円)ほどの(清掃員の)給与まで未払いにするとは、地方財政はどこまで苦しいのか?」などの声が広がり、中国の低層に生きる人たちの苦難を嘆く声がコメント欄を埋め尽くしている。

 

関連記事
中国の5月の「ゴールデンウィーク」期間中、旅行者数は過去最多となったものの、1人当たりの消費額は減少傾向だった […]
こうして、丘を越え、丘を越え、明るい空の方向に進み、疲れと空腹でへとへとになっていた。 地図が打ち上げられようとしている海辺に着いたとき、崖であることに気づいて唖然とした! 崖の下はマカオへの海路だったのだ。ドキドキする心臓を抑えながら、崖の端に偶然、竹の棒を見つけた。 歓迎の潮風が劉さんたちを幸せな気分にさせる。 もちろん、これは冒険の始まりだ。
2024年5月7日午前11時過ぎ、中国が打ち上げロケットの残骸が同国貴州省銅仁市甘龍鎮(町)の村に落下したことがわかった。
中国の飲食業界は閉店の波に見舞われ、昨年だけで100万店舗以上が営業を停止した。その一方で、飲食店から出る中古機器を買い取る「飲食業のリサイクラー」と呼ばれる業者が好調で、注目を集めている。
米議会の超党派議員は3日、ブリンケン国務長官宛てに書簡を送り、中国共産党による臓器狩りの阻止に向けた取り組みの […]