2018年3月末、米アップル社のティム・クックCEOはシカゴにある高校で行われたiPad 6の発表イベントで講演した。John Gress Media Inc/Shutterstock

米Apple年次株主総会に出席し「ESG」と「DEI」に対する転換点を目の当たりにした

筆者は、数週間前に、Appleの年次株主総会に出席した。そこで、企業文化がESG(環境・社会・ガバナンス)やDEI(多様性・公平性・包括性)から次第に離れていく兆候を多く見受けた。

その理由を理解するために、人々が実際に大企業とどのように関わっているのか、その基本を簡単に説明しよう。上場企業の株式を一定以上保有する株主は、その企業の年次株主総会で審議される議案を投票用紙に記載する権利を有する。このプロセスにより、株主は、年次株主総会で自分の声を届けることができるだけでなく、多くの場合、会社の代表者と直接懸念を話し合うことができるのだ。

過去数年間、このプロセスは、政治的左派とその企業活動家の同盟者によって、ほぼ独占的に利用されて来た。典型的な年次総会の議題では、企業が石油やガス業界から撤退するよう求める提案や、分断的な「多様性」政策を推進する提案、あるいは企業の本業とは関係のない社会的・政治的問題に関する声明を、発表するよう求める提案が並んでいた。

▶ 続きを読む
関連記事
中国が進める「軍民融合」の実態を解説。商船をミサイル艦へ転換する「中大79」や、戦車を輸送する大型フェリー、さらに「海上民兵」という民間を装う準軍事組織の脅威など、偽装される海上戦略の深層に迫る
世界保健機関(WHO)のパンデミック対策の目玉として鳴り物入りで進められてきた「パンデミック協定」の最終合意が、またも合意不達のまま延期となった。この事は何を意味するのか
日本の象徴である富士山の山頂で、中国人観光客が突然、中国国旗を振りかざした。これに対してアメリカ海兵隊員と推測される人物が日本国旗を振り返した事がXで議論を読んでいる。この出来事から現代中国人の言動に大きな影響を与えている中国共産党文化の毒素が現れている
IMFが中国経済の危機を分析。共産主義の統制が壁となり、国民の消費が進まない歪んだ構造を指摘しています。なぜハイテク投資ばかりで生活が楽にならないのか? 中国が抱える「イデオロギーと経済」の矛盾を解説
ホルムズ海峡の混乱により、世界の注目は紅海の入り口「バブ・エル・マンデブ海峡」へ。ジブチで隣接する米中両軍の基地を比較し、輸送ルートの支配権を巡る現状を解説。米国の圧倒的優位と中国の弱点を解き明かす