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コーヒー+オイル健康学:ココナッツ派?オリーブ派?

コーヒーは組み合わせるものによって、体への健康効果が変わります。ココナッツオイルやオリーブオイルを加えた場合、それぞれにどんな利点と注意点があるのか、さらに蜂蜜を加えるべきかどうかについて、この記事では詳しく解説します。

コーヒー+ココナッツオイル

ココナッツオイルを加えたコーヒーは一般的に「バレットプルーフコーヒー」と呼ばれ、もともとはバターを加えていましたが、ココナッツオイルは菜食主義者やより健康的な代替として使われます。

ココナッツオイルには中鎖トリグリセリドが豊富に含まれています。これは肝臓で素早くケトン体に変換され、体のエネルギー源となります。この仕組みはケトジェニックダイエットの原理と似ており、脂肪をケトン体に変換してブドウ糖の代替エネルギーとして利用します。そのため、ココナッツオイルは低炭水化物ダイエットやケトジェニックダイエットを行っている人に特に適しています。

研究によれば、エキストラバージン・ココナッツオイルやその豊富なポリフェノール類、中鎖脂肪酸には、抗酸化、抗炎症、抗菌、抗ウイルスなどの作用があります。

しかし注意点として、ココナッツオイルは飽和脂肪酸の含有量が高く、摂りすぎると悪玉コレステロールの値を上昇させる可能性があります。そのため、すべての人に適しているわけではありません。すでに血中脂質が高い方や体内に深刻な炎症がある方には、ココナッツオイルは最適な選択ではない可能性があります。
 

コーヒー+オリーブオイル

抗炎症という観点から見ると、オリーブオイルの方が理想的です。特にエキストラバージン・オリーブオイルは、オレイン酸や抗酸化作用を持つポリフェノールが豊富で、炎症を効果的に抑え、心血管の健康を守ります。オリーブオイルの一部成分は、体内でイブプロフェンに似た抗炎症作用を示します。

オリーブオイルを常用している人は、心臓病、糖尿病、慢性炎症のリスクが低いことが分かっています。研究では、オリーブオイルの摂取量が25g増えるごとに、心血管疾患のリスクが16%低下すると報告されています。

コーヒーにオリーブオイルを加えると、風味が向上するだけでなく、コーヒー本来の抗酸化作用が強まる可能性もあります。ただし、オリーブオイルには独特の風味があり、ココナッツオイルのような甘みや香りはないため、好みが分かれるかもしれません。

まずは半小さじから小さじ1杯程度を試し、どちらのオイルの風味が自分に合うかを確かめると良いでしょう。また、両方を組み合わせて使い、目的や体調に応じて使い分けることも可能です。

総合的に見て、エネルギーを高めたい場合はココナッツオイル、抗炎症や心血管の保護を重視する場合はオリーブオイルがおすすめです。
 

コーヒー+蜂蜜

コーヒーに少し甘みを加えたい場合は、適量の蜂蜜を入れるのも良いでしょう。蜂蜜には健康に良い成分が含まれ、ブドウ糖と果糖によって素早くエネルギーを補給できます。白砂糖に比べて血糖指数(GI値)はやや低く、血糖上昇が緩やかになるため、多くの人が白砂糖より健康的と考えています。

とはいえ、本質的には蜂蜜も糖分であり、ブドウ糖と果糖を含みます。果糖は肝臓で代謝されるため直接血糖には変わりませんが、それでも摂りすぎればブドウ糖によってインスリン抵抗性が高まるリスクがあります。

蜂蜜には確かに多くの栄養素が含まれますが、糖分が多く、コーヒーに入れる量はごく少量であるため、栄養素による健康効果は限定的です。

コーヒーに小さじ半分ほどの蜂蜜を加えることで、自然な香りが広がり、腸内細菌の働きを助け、素早くエネルギーを補給できる可能性があります。

糖尿病や糖尿病予備軍、またはインスリン感受性が高い人で、甘味を加えたいが血糖を上げたくない場合は、ステビアやラカントなどの代替甘味料が適しています。これらは比較的副作用が少ないとされています。

ただし、甘味料の使用には注意が必要です。研究によると、エリスリトールなどの糖アルコール系甘味料は血栓形成を促し、重大な心血管イベントのリスクと関連していることが分かっています。

炎症を抑えて長期的な健康を保ちたいならオリーブオイル、素早くエネルギーを補給したい場合やケトジェニックダイエットに合うならココナッツオイル。甘味を加えたいが血糖を上げたくない場合はステビアやラカントを、蜂蜜を加える場合でも過剰摂取は避けるべきです。

(翻訳編集 井田千景)

楊景端
王佳宜