2026年4月7日、台北松山空港に集まった国民党の鄭麗雲(チェン・リーウェン)党首の反対派が、彼女の中国本土訪問に抗議している。10年ぶりに中国を訪問する同党初の党首となる鄭氏は、台湾の主要な安全保障上の後ろ盾である米国を訪問する前に、中国の習近平国家主席との会談を強く求めている。(写真:CHENG Yu-chen / AFP)

中共が台湾10項目優遇措置も 「糖衣まとった毒薬」に警戒

中国共産党(中共)は国共トップ会談の後、いわゆる対台湾10項目政策を発表し、中国から台湾への渡航の解禁や、台湾の農産品および中小企業の中国市場進出を促進するとしている。これについて、評論では、こうした台湾優遇措置は中共の認知戦における「糖衣をまとった毒薬」にすぎないとの見方が出ている。台湾の国民党主席の鄭麗文氏は、4月12日に訪中日程を終え、その直後に中共中央台湾事務弁公室は対台湾10項目措置を一方的に発表した。

中共側が公表したいわゆる対台湾措置の内容には、上海市および福建省の住民による台湾への渡航の解禁、台湾の農産・水産品および食品の輸入に関する利便性を高める措置などが含まれている。また、「92年コンセンサス」を政策の前提としているとされている。

台湾総統府の郭雅慧報道官は「私たちは一貫して、両岸が健全で秩序ある交流を行うことを支持している。しかし、その前提は国家安全、国民および産業の利益がともに守られることだ。中共はこれまで常態的に、このような両岸交流を一つの手段として利用し、開放と停止を繰り返してきた」と述べた。

▶ 続きを読む
関連記事
香港の民主活動家・黄之鋒氏に新たに懲役10年の判決。釈放は2036年にずれ込む見通しだ。評論家らは今回の判決を厳しく批判し、中共による民主派弾圧を非難
台湾の賴清徳総統は11月2日、名古屋で開かれた日台交流サミットにビデオメッセージを寄せた。日台を「運命共同体」と位置づけ、民主主義と平和、繁栄を守るため、地方・民間交流の深化と幅広い分野での協力を呼びかけた
最新の統計によると、2025年の台湾の薬物事件は容疑者4万7千人、押収量1万3千kgを超え、近年で最多となった。薬物の前駆原料の92%が中国から流入しており、中国は台湾の薬物供給網の最大の供給源となっている
米太平洋陸軍のロナルド・クラーク司令官は10月27日、中国が2027年までに台湾への武力侵攻に踏み切る可能性があるとされる「デービッドソン・ウィンドウ」について、「依然として有効だ」と述べた
中共海警船が台湾周辺で活動を拡大するなか、日米は第1列島線で防衛協力を強化。与那国島への米軍の対艦ミサイル配備や大規模共同演習を通じ、台湾有事への備えを進めている