子どもの咳の緩和 咳止めより蜂蜜が効果的

日に日に肌寒くなるこの時期、風邪をひいて体調を崩す人も多い。特に、長引く咳は厄介だ。米国ペンシルベニア州立大学の研究チームは、咳止めには専用のシロップより、蜂蜜を用いるなど自然治癒の方が体に優しいという研究報告を発表した。特に、子供たちを対象に行った調査では良い効果が得られたとしている。

研究チーム責任者・ポール博士は、米国で一般的に使用されている咳止めシロップのデキストロメトルファン(日本でも咳止めとして、処方されているメジコンのこと)より蜂蜜の方が子どもたちの咳を緩和するのにずっと良い効果があると指摘する。

同チームは、咳の症状が出ている子どもたちを三つのグループに分け、就寝前に、①蜂蜜を与える②蜂蜜風味のデキストロメトルファンを与える③何も与えないという実験を行った。すると、蜂蜜を与えたグループの子どもたちは咳の頻度が減少し、症状が緩和したため睡眠もとれるようになったという。

報告では、蜂蜜の抗酸化成分及び抗菌効果、シロップの形状が喉の炎症を緩和させ、保護作用が働き、市販されている咳止めより安全かつ有効であると指摘している。一方、1歳以下の幼児はボツリヌス菌中毒にかかる危険性があるため、蜂蜜を与えてはならないと警告している。

(翻訳編集・蘭因)