農暦2月2日「龍が頭をもたげる日」

2007年03月27日 11時59分
 【大紀元日本3月27日】農暦の2月2日は、古代から中和節と称され、俗に「龍が頭(こうべ)をもたげる日」と言われてきた。民間の伝説によると、毎年農暦2月2日になると、天上の雨雲を主管する龍王が頭をもたげる日であり、この点xun_ネ降、雨水は次第に多くなってくる。いわゆる、「龍が頭をもたげる」とは、冬眠から醒めた虫たちが動き始めることを指す。したがって、俗説では「2月2日は、龍が頭をもたげ、サソリ、ムカデが姿を現わす」というもので、一般には「春龍節」とも言われる。

 「啓蟄」の前後に、大地は解凍し始め、天気は次第に暖かくなり、春が大地に戻り、万物はまた蘇り、泥穴に潜んでいた昆虫、洞穴の中の蛇なども冬眠から醒め、伝説中の龍もまた深い眠りから目醒め、農民は農閑期を切り上げ、大地を耕し始める。したがって、古くはこの2月2日を「二日の仕事始め」ともしていた。このため、盛んに行われてきた中国民間の春龍節は、古くは「春耕節」とも称された。言い伝えによると、この日にまだ覚醒していないと、けたたましい雷声がこれを起こさなくてはならないとしている。

 北方では、2月2日は、龍が頭をもたげる日であり、春龍節、農頭節である。民間では、「龍が頭をもたげる日には、大きな倉は満杯になり、小さな倉にも行き渡る」という諺が広く伝承されている。南方では、「踏青節」と言われ、古くは「桃菜節」とも言われた。気候の循環に伴い、農暦2月2日には、中国の大部分の地区で、季節風と気候の影響を受け、温度が再び上昇し、日照時間が増加、雨水も次第に多くなり、光、温度、水などの条件が満たされ、農作物が生長するため、南方では「農事節」とも言う。この慣習は、おおよそ唐朝から始まり、中国人は2月2日を習俗の節目としてきた。

「春龍節」の伝説

 中国北方には、民間で伝承されてきた神話がある。武則天が天界に登ったおり、玉皇大帝を怒らせてしまった。そこで、玉帝は四海龍王に、三年の間人間界に雨を降らせないように言い含めた。それからしばらくしないうちに、天河を司る龍王が民間人の慟哭を聞きつけ、餓死する惨状を目にし、人間たちの生計が成り立たなくなるのを恐れ、玉帝の意志に反して人間たちのために一回だけ雨を降らせた。

 これが玉帝の知るところとなり、龍王は人間界に撃ち落とされ、大山に封じ込められて罪を受けるところとなった。山上の立碑に「龍王の降雨が天規に逆らい、人間たちは千秋の罪を受ける。再び魂の楼閣に登らんと欲すれば、金豆が開花する時よりなし」と刻まれた。人間たちは、龍王を助け出すために、至る処で金豆を捜し求めた。農暦2月2日に至り、人々はトウモロコシの種を蒔く頃になって、「このトウモロコシこそ、金豆のようだ…」と思い至り、これを炒めて「金豆の花が咲いたのではないか?」といぶかった。そして、家々でこのポップコーンが弾けて、屋内で香炉を炊き、これを供物として捧げた。

 龍王が出てきてこれを見ると、民衆たちが助けてくれたと思い、玉帝に大声で叫んだ、「金豆の花が咲きましたよ!早く私を出して下さい!」。玉帝は家々の中に金豆の花が咲いているのを見とめ、「よし!」と一言、龍王を天庭に還し、引き続き人間界のために雲を起こし雨を降らせるよう命じた。このため、2月2日のこの日には、民間の習慣としてトウモロコシが炒られることとなった。

皇帝が田を耕す日

 農暦2月2日は、皇帝が田を耕す日でもあった。毎年農暦2月2日は、「啓蟄」の前後にあたり、「冬眠していた虫たちが土から這い出し、春の気が大地に通る」というものだ。時機を見て、春の農作業に人々を動員するために、農事を間違わないように、2月2日には、皇帝の権威を代表する百官たちが、自らの拝領「一畝三分」に赴き、「耕作始め」をしてみせた。

 明朝と清朝の歴代帝王は、毎年農暦2月2日になると、いち早く農壇内の耕地に赴き鋤で耕すようになり、清朝の雍正皇帝のときから、毎年2月2日には、宮中の庭園を出て、「一畝園」に赴き鋤で耕すようになった。「皇帝耕田図」という年画では、王冠を被り、皇龍の衣装を纏った皇帝が、手に鋤を持って田を耕そうとしている。後ろには大臣たちが控え、手には竹の手さげ籠、種モミを持っている。牛を従えているのは、丈の長い正装で身を包んだ7人の県官たちで、遠く後ろには籠の中に弁当を入れて送り出す皇后と女官たちが描かれている。

 画上にはまた、一篇の詩が添えられている。「2月2日には、龍が頭をもたげる。天子は地を耕し、臣は牛を使役する。宮中の女官は飯を届け、大臣たちは種を蒔き、春に耕し夏には草をむしり天下を率い、五穀豊穣にして太平は秋に満ちる」。この画が説明するものは、「開明の皇帝が自ら鋤を手にして、春には耕し夏には雑草を取り、一般大衆の衣食を満たしてくれる」という人民の希望だ。

「希望の声」から転載―


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