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中国、民族白書を発表

 【大紀元日本10月1日】中国国務院新聞弁公室は27日、民族白書を発表した。白書では、60年間中国共産党の指導下にあった民族制度の成功を強調。中国は民族地域の自治制度を守り続け、大漢族主義、地方民族主義に反対する姿勢を示している。同時に、いかなる外国勢力であれ、中国の民族問題に干渉することに反対すると強調した。

 2万5千字に及ぶ『中国の民族政策と各民族の共同繁栄発展』と題された白書は、中国が近年発表した民族政策問題報告の3回目にあたる。白書では、現行の民族地域自治制度は中国の国情に合っているとし、60年間で中国の各民族からの擁護と支持を得ていると主張した。

 また、中国民族政策の核心は民族団結であり、いかなる形式の民族差別、圧力にも反対し、いかなる外国勢力が中国の民族問題に干渉することにも反対し、これを排斥し、国内外のテロ勢力、分裂勢力、極端な主義による勢力の破壊・浸透に対して、引き続き厳重に防御・反撃する意志を示した。

 政権60周年記念日の前に同白書が発表されたことに対して、米『中国事務』サイトの編集長で、共産制度崩壊後の中国の設立を主旨とする「中国臨時政府」責任者の伍凡氏は、事実上、中国の民族政策は60年経過した今も成功していないと解説した。

 「対外的にはうまいことを言うが、実質上その内容を実行したことがない。すべての民族自治区の指導者はその民族からは選出されておらず、すべて漢民族であり、しかも全員が共産党員である。これが自治と言えるのだろうか。『自治』の定義を先ずはっきりさせるべきだ。当局が指している自治とは、人を騙すトリックであり、結局、民族問題は増加する一方だ」と指摘する。

 伍氏はさらに、中国政府が提出した中華民族多元一体化とは表面的なことに過ぎず、実際、中国の民族問題は60年間日増しに深刻化している。抜本的な改変を行わなければ、中国での各民族間のトラブルはますます深刻化するだけだと強調する。

 一方、世界ウイグル会議スポークスマンのディリシャティさんは、中国の法律には確かに民族平等などの規定条文は少なくないが、これらの条文は具体的に実施されておらず、中国の各少数民族は本当の自治権利を得ていないと強調した。

 ディリシャティさんは、「経済、文化、信仰、ひいては政治表現する権利において、中国政府は、ウイグル民族を『ウイグル自治区』という名の元に強引に束縛し、すべての権利を剥奪してしまった。中国政府は『自治』の名の元に、北京側の目的を達成しようとしている。白書は実質上、中国が押し広めようとする民族政策が徹底的に失敗したことを再び実証したに過ぎない」と意見を示した。

 また、「同化の目的を達成するために、中国当局は各種の異なる手段を取ってきた。ウイグルの基礎文化を消滅させることから始まり、ウイグルの母国語文化を消滅させるに至っている。漢語文化を強行し同化させることしか許さず、ウイグル人の民族文化を全く尊重していないのだ。文化はその民族の魂であり、文化が消滅したら、この民族自身も消滅することになる」と指摘した。

 民族地域の自治問題について、すでに共産制度後の中国に関する各制度の青写真を構想している伍氏は、中国の民族問題は民主的な制度の下で解決すべきだと主張した。

 「われわれは『民族自治』を強調しない。われわれは『住民自治』を主張する。選挙・投票・管理を通しての民主的な方法を用いる。民主制度および連邦制度下で民衆が選挙で指導者を自ら選べばよい。チベット人に対してはチベット人が指導者になれば良いが、前提は、連邦制度の下で行うことだ。各省が独立した自治区となり、自治区間に問題が生じた際、中央が調整する。こうして円滑にはかっていく」との見解を示した。

(翻訳編集・余靜)


 (09/10/01 13:23)  





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